<レコチャ広場>留学生にルール順守を特別指導=入管のビザ管理強化も背景―春の交通安全運動で日本語学校

Record China    2012年4月12日(木) 8時46分

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4月、春の全国交通安全運動がスタート、留学生を抱える日本語学校では、生徒に対し期間中の交通ルールの特段の順守を強く指導している。事故防止はもちろんだが、懸念材料として留学生ビザに対する入国管理局の管理強化の動きがある。写真は東京都内の駐車違反取り締まり。

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2012年4月、毎年恒例の春の全国交通安全運動がスタート、留学生を抱える日本語学校や各種専門学校では、生徒に対し期間中の交通ルールの特段の順守を強く指導している。「事故を起こしたり巻き込まれたりしては」との心配があるが、基本的には、より強い懸念材料として留学生ビザに対する入国管理局の管理強化の動きがある。

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4月15日までの10日間の運動期間中は新入学児童の保護や交通安全に対する啓蒙活動や取り締まりに多くの警察官が動員される。これに対し学校側が特に重点指導しているのが自転車に絡んだ交通ルール。東京のT校では授業の中に90分の特別の時間枠を設けて教えている。留学生のほとんどは車の運転免許証を持っていないので車とは無縁。最寄り駅への行き帰りなどでは自転車を利用する。しかし、自転車が道路交通法上の「軽車両」として、車と同じ扱いを受けていることを知っている留学生は少ない。

指導のポイントは、自転車に乗るときの飲酒運転の禁止のほか、歩行者優先の原則。また「夜間は必ずライトをつける」「雨の日の傘や携帯電話をしながらの自転車は駄目」など具体的。

学校側がここまで細かく指導している背景には、留学生ビザ(正しくは在留資格)の更新に対する入管当局の厳しい姿勢がある。入管のビザ更新に際しての明示的な判断基準はなく、更新を認めるか否かはあくまでも当局の総合判断。関係者は審査結果を見て基準の在りかを見いだす以外にない。だが、以前は比較的緩いとされた基準が、ここへきて厳しくなっているというのが学校関係者共通の認識だ。最近では学生の授業への出席率が70%未満だと、それだけでビザの更新は不可だ。

今春の交通安全運動の重点の1つが、「自転車」。学校側が心配しているのも自転車に絡んだ留学生の軽微な事件で、例えば、駅前などの放置自転車。これを軽い気持ちであっても利用すれば「横領罪」に問われる。留学生が刑事罰を受ければビザの更新は非常に厳しい。入管当局は最近では留学生の許可なしの資格外活動(週28時間超のアルバイトなど)にも厳しい目を向けているとされる。シュンゲン協定(域内の自由な行き来を認める取り決め)を持つ欧州でも最近は域外国・地域との出入国を一段と厳格化。各国の内向きの政策が目立っているが、抵抗できない要因として長期世界同時不況がある。

学校現場では今、出席率が70%に満たずにビザ更新不可の結論で学業を中断して帰国せざるを得ないケースも多発。新しい事態への対応に追われている。(取材・編集/日本語教師RN)

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