住友商事、中国でコメの流通業務に参入=富裕層向け高級米を販売へ―中国メディア

Record China    2012年4月11日(水) 19時50分

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10日、人民網日本語版の報道によると、住友商事が中国でコメの集荷・販売業務への参入を予定している。また、開拓した販売ルートを利用し、日本産のコメを直輸入することを検討している。写真は広西チワン自治区防城港市の米販売店。

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2012年4月10日、人民網日本語版の報道によると、住友商事が中国でコメの集荷・販売業務への参入を予定している。同社は吉林糧食集団の子会社に投資し、早ければ今年秋から、上海などの都市部を中心に販売を開始する。同社は日本の厳格な管理制度を導入し、「安全・安心」のブランドを樹立し、富裕層向けに高級米を販売する。同社はまた、開拓した販売ルートを利用し、日本産のコメを直輸入することを検討している。中国商務部の公式サイトが伝えた。

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吉林糧食集団は、中国でコメの輸出入権を持つ2社のうちの1社だ。住友商事は同グループと、子会社の「吉林糧食集団米業」に25−30%の出資を行うことで、ほぼ合意に達している。出資総額は10億円以上となる見通しだ。

中国の所得水準の向上に伴い、高額でも安心して口にできる食材に対するニーズが高まっている。住友商事は中国で2020年までに、日本のコメ流通量の8分の1に相当する100万トンのコメを毎年販売する目標を立てており、売上高が500億円に達する計算だ。

中国の食品は、原産地等の表記が徹底されていない。住友商事は吉林糧食集団米業に対して、生産者、使用された農薬の種類および量等に関する、詳細な情報を提供する。同社はまた、契約農家を対象に、安全性の高い農薬および化学肥料等を販売する。

原産地が表記されたコメは、早ければ今年秋にも、上海・北京・広州成都等の百貨店や大型スーパーで販売される。平均価格は1kg当たり10〜50元(約130〜650円)となる。中国のコメ流通量は毎年1億3000万トンに達し、日本の約16倍に相当する。うち一部は高級米となっている。

吉林糧食集団米業は、吉林省に6カ所のコメ加工拠点を構えており、中国でのコメ販売量は年間10万トンに達する。同社は住友商事との提携により、販売量の大幅増を狙う。同社は、贈答用の高級米の需要が拡大することを見込み、住友商事との資本・業務提携を決定した。

住友商事は日本でコメ農家と契約を締結し、レストランのチェーン店に毎年約5万トンのコメを販売している。同社は将来的に、中国で開拓した流通ルートを利用し、日本産のコメを中国に直輸入する方針だ。順調であれば、今年中に輸入を開始できる見通しとなっている。

日本産のコメの中国への輸出量は、2010年に96トンに達し、総輸出量の5%を占めた。昨年は福島第一原発事故による影響を受け、中国が輸入制限を行ったため、中国への輸出はゼロとなった。日本政府は現在、コメ等の農産物の輸入制限解除について、中国政府と協議中だ。

中国東北三省は、日本と同品種の「ジャポニカ米」の主要産地である。住友商事は、吉林省産のブランドを樹立することで、将来的な日本米の販売も促進されると見込んでいる。(編集/内山)

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