日本社会の変化が在日中国人の新商機に―中国メディア

Record China    2012年4月18日(水) 12時20分

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17日、日本で起業する中国人が増えている。写真は大久保。

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2012年4月17日、日本新華僑報によると、東日本大震災から1年以上が経過したが、震災の傷跡はなおも残っている。在日中国人は、「帰国すべきか、日本にとどまるべきか」「日本で会社勤めを続けるべきか、あるいは起業すべきか」「在日中国人は日本でどのように起業したら良いのか」など、さまざまな問題で頭を悩ませている。彼らは一様に「いつかは起業したい」という夢を胸に秘めている。人民網日本語版が伝えた。

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中国国内の親しい友達が皆、金回りが良くなってきているのとは対照的に、自分は今もなお異国をぶらぶらしている。中国を飛び出した時には、多くの人から外国でひと儲けできるねとうらやましがられた。しかし、自分が長い間異郷で苦労を重ねている間に、国内の友人は事業に成功し、どんどん拡大させている。かたや自分はゼロからの出発だ。帰国しても、国内の友人との付き合いがしっくりいかない。異国で起業するとしても、どのようにスタートして良いのか分からない。

実は、在日中国人の起業はそれほど難しいことではない。非常に成熟した日本市場には、手本となるビジネスモデルが数多くあるからだ。日本で起業成功を目指す多くの在日中国人はこの数年間、加盟店を続々と開業している。在日中国人向け起業コンサルティング業務を行う株式会社創業新幹線の分析によると、震災後の日本社会の変化が、在日中国人に願ってもないビジネスチャンスをもたらしたという。同社のサポートを受け、44人の在日中国人がすでに起業を果たした。彼らが加盟店形式を選んだ理由は何か?多くの起業者は、最初の起業については、自分が興味を持っている業界を選択するよりも、成功率の高い業界の事業を選ぶ方が重要だとの見方を示している。加盟店システムはまさに、投資効果をより早く享受できるやり方といえるだろう。

少子高齢化が日ごとに加速するに伴い、日本社会は深刻な高齢化・少子化の危機に見舞われている。若い世代が安定した生活を求め、チャレンジ精神に欠けるようになり、そのことが日本の加盟店市場の空洞化を招いている。それを防ぐためには活力を補充する必要がある。優秀な新世代の在日中国人は、このチャンスを捉え、起業という夢の実現にこぎつける。このような状況も、在日中国人が「日本での起業の前途は明るい」とみなす重要な原因のひとつだ。東京メトロ千代田線湯島駅に今月11日、つけ麺チェーン店「大関」がオープンした。店主の林武(リン・ウー)さんは今年3月に大学を卒業したばかりだ。林さんは加盟店市場の空洞化というチャンスを利用し、わずか3カ月でつけ麺専門店を廉価で譲り受け、起業の道に踏み入った。

留学生が卒業後、加盟店を開くケースは、これまでは想像できなかったことだ。フランチャイズ展開企業の本部が外国人をシャットアウトする理由は、「外国人は社会的信用がない」「言葉の壁が大きい」などだった。しかし、フランチャイズ企業は今や、優秀な在日中国人を導入することで、市場空洞化の穴を埋め活力を補充することを望んでおり、今後の中国市場開拓のための布石を敷くという意図も秘めている。

在日中国人の日本での起業を加速化させているもう一つの要因は、中国国内での起業競争が激化している情勢だ。中国経済のスピード発展に伴い、中国経済の全体レベルがだんだんと日本に近づいていることから、中国に帰って一旗揚げようと考える在日中国人は増える一方となった。だが、東日本大震災後は、いったん帰国したものの再び日本に戻り、日本で起業する道を選ぶ中国人が増えている。中国は人口大国のためマンパワーが豊かで、市場競争が激しい。中国で起業するためには、巨額の資金、高学歴、後ろ盾、人脈が不可欠だ。「海外帰国組」は、急成長する中国市場に対して違和感を感じ、国内事情に疎くなったという弱点も持った。一方、日本に残った場合はどうだろうか。長年の学習の結果、日本文化に通じ、日本市場や日本人消費者のニーズも良く理解していることから、起業成功の道は中国より容易といえる。

国境や地域の違いに関係なく、起業の成功の鍵はただただたゆまぬ努力とチャレンジ精神にある。日本の社会環境の変化は、新世代の中国人が日本で起業するという新しいチャンスをもたらした。彼らはこのチャンスを逃さず捉え、最も吸引力を備えた投資ホットスポットに起業パラダイスを自分の手で築かねばならない。(編集/TF)

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