「孔融が梨を譲る」の故事、バツにされた小学生の解答めぐり論議―中国

Record China    2012年4月27日(金) 12時34分

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25日、「孔融が梨を譲る」という故事に関する宿題で、ある小学生が「自分が孔融なら梨を譲らない」と書き、先生からバツにされたことが論議を呼んでいる。写真は孔融の出身地・山東省曲阜県で発行された「孔融が梨を譲る」の切手。

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2012年4月25日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、「孔融が梨を譲る」という故事について、上海の小学校で「あなたが孔融ならどうしますか?」という宿題が出され、ある生徒が「自分が孔融なら梨を譲らない」と書いたところ、先生からバツにされたことがネット上で話題となっている。

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ネット上に公開したのは、教師の採点に不満を持った父親。宿題を写真に撮ってミニブログに掲載すると、わずか1日で2000回近く転載され、400件余りものコメントが集まった。

コメントの多くは「中国の教育の欠点を象徴している」というもので、こうした昔ながらの道徳教育を説く故事が「国家基準」とされ、人々の考え方を縛り付けているとする声が多い。規格品ばかり作り出す旧来の教育から個性を尊重する教育への転換を求め、この小学生の“本音”の解答を支持するコメントが多数集まっている。上海市の共産党機関紙・解放日報にも「子どもの気持ちを無視している」と指摘する評論記事が掲載された。

こうした論調について、記事は中国政府の教育改革への注目と期待感を反映した意見だと指摘するが、教師を支持する声も少数ながら存在する。あるネットユーザーは、「孔融が梨を譲る」の故事を教わったのなら、その精神を学ぶのは当然とし、「それでも梨を譲らないとしたら、授業が無駄になる」とコメントしている。

なお、孔融は孔子の20代目の孫に当たる儒学者。「孔融が梨を譲る」の故事は、幼い孔融が大きな梨を兄たちに譲り、自分は小さな梨を選んで食べたことにちなみ、目上の人を敬う心は幼い頃から身に付けるべき礼儀正しさだとして広く知られている。(翻訳・編集/岡田)

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