中国人消費者、86%が中国製の高級品を購入しないと回答―中国メディア

Record China    2012年5月11日(金) 21時11分

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8日、贅沢品の関連雑誌がこのほど実施した調査によると、中国人消費者の86%は「メイド・イン・チャイナ」と記された贅沢品を購入しないと回答した。写真は中国ブランド「上下」。

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2012年5月8日、中国経済週刊によると、3月にボアオ・アジア・フォーラムで発表された「アジア経済一体化進展2012年度報告」は、「中国贅沢品消費が世界市場に占める比率は1998年の1%未満から2010年の10%まで上昇し、12年間で約10倍増となった。今後5年間で同比率はさらに上昇する見通しだ」と指摘した。人民網日本語版が伝えた。

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世界市場は中国を贅沢品ブランドの中心地と見なしている。しかし世界第2の贅沢品大国となった中国は、国産贅沢品ブランドが存在しないという問題に直面している。近年、海外で「贅沢品」として販売された中国ブランドも、中国国内ではほぼ無名だ。贅沢品の関連雑誌が実施した調査によると、中国人消費者の86%は「メイド・イン・チャイナ」と記された贅沢品を購入しないと回答した。

中国贅沢品ブランドが世界の舞台に立つために必要なものとは何か。東北虎時装有限公司の創業者、芸術総監の張志峰(ジャン・ジーフォン)氏は、「中国で贅沢品を作る難しさは想像を絶するほどであり、さまざまな問題が解決不可能だ。本来ならば一流に属さない海外ブランドも、改革開放後に中国でかつてない商機を手にした。各企業に対する優遇政策は、中国ブランドを対象外とした。中国ブランドは現在、海外進出し店舗をオープンしているが、優遇政策を受けていない」と述べた。

だが、エルメスのような一流ブランドも、純粋な中国ブランドを樹立する上で現地化に苦しんでいる。エルメスは2008年、「中国の伝統的な工芸に敬意を表する」をスローガンとし、中国人デザイナーの蒋瓊耳(ジアン・チオンアル)氏と純粋な中国贅沢品ブランド「上下」を樹立し、2010年に上海で1号店をオープンした。エルメスは当時、「当社は他社に先駆けて、100%中国ブランドの世界贅沢品企業を設立し、中国で19店舗の設立を予定している」と表明していた。しかしオープンから1年半後、「上下」は依然として赤字に苦しんでいる。エルメスのパトリック・トーマスCEOは、「上下」に関する売上データの公表を避けたが、同ブランドが現在から今後一定期間に渡り、黒字を計上することはないと認めた。同社の雷栄(レイ・ロン)中国総経理は、「贅沢品ブランドにとって最も重要な原動力とは、歴史と文化である。贅沢品ブランドにとって、成功の条件は歴史・文化・時間の永久性にある。時間の経過により、上下の力が証明されれば良い」と語った。

雅(国際)有限公司の陸暁明(ルー・シャオミン)総裁は、「5−10年後、中国は独自のブランドを樹立できるかもしれない。中国の歴史文化の蓄積は、中国が世界的な最高級ブランドを創造するための基礎となっている。ところが中国の文化はまた、高級ブランドの発展を妨げる要因となっている。これは矛盾した命題である。中国の贅沢品が現地化を進めるためには、まず中華文明に対して自信を持つことが必要だ。次にハイテク技術の運用、高性能材料の研究開発が必要となってくる」と語った。

グッチのドメニコ・デ・ソーレCEOは、「多くの人々にとって、贅沢品ブランドと言えば欧州がイメージされ、アジア発の贅沢品ブランドは想像しがたい」と述べた。しかし現在、純粋な「メイド・イン・チャイナ」の中国贅沢品ブランド(法藍瓷、昭儀珠宝、麒麟、上海灘など)が世界で頭角を現しつつある。法藍瓷は世界的に有名な中国磁器ブランドであり、世界56カ国で販売されている。ハーバード大学管理学院は同ブランドを、中国贅沢品ブランドのビジネス事例として、教材に使用している。

ベイン・アンド・カンパニーのBruno Lannes氏は、「中国において、贅沢品業界は夢物語ではなく、実質的なビジネスである。中国文化の悠久な歴史を背景とし、より多くの中国ブランドが発展中で、中国の卓越した手工芸を継承している。中国の贅沢品ブランドは成功の可能性を秘めており、世界的な贅沢品ブランドとなる可能性がある。現在国際舞台に登場した中国贅沢品ブランドは、ルイ・ヴィトンやグッチなどの超一流ブランドと並び称されることはないが、中国現地の贅沢品は隆盛し、力強く発展している」と指摘した。(編集/TF)

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