Record China 2012年5月17日(木) 6時48分
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15日、台湾の李登輝元総統は民進党支持の地元TV局・三立テレビのニュース番組“大話新聞”の取材を受け、台湾の現在について多方面にわたり語った。写真は台湾を訪れている中国大陸からの観光客。
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2012年5月16日付の環球網によれば、台湾の李登輝(り・とうき)元総統は15日、民進党支持の地元TV局・三立テレビのニュース番組“大話新聞”の取材を受け、台湾の現在について多方面にわたり語った。
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台湾与党・民主進歩党(民進党)の中心議員である蘇貞昌(そ・ていしょう)氏や蔡英文(さい・えいぶん)氏は、いずれも「予定調和なき中国訪問」の可能性を示唆しており、また謝長廷(しゃ・ちょうてい)氏にいたっては「次世代のために訪中したい」と明言している。これを受けて、李氏が訪問を希望する外遊先、中でも訪中の可能性を繰り返し尋ねられたが、同氏は「モーゼの“出エジプト記”に登場するシナイ半島 に行ってみたいが、エジプトはビザを発給してくれないだろう」と、お茶を濁した。馬英九政権の施政について問われると、「現政権は批判しない」と答え、政治面についてははっきりとした発言を避けた。
その他、台湾が直面している諸問題については、「台湾南部では製造業が空洞化し、多くの耕地が荒れ放題になっている。台北の地価は高騰し、夜になると灯りがつかない高級物件があぶれている。富裕層が所有する不動産は賃貸物件としては供給されない。こうした状況は政府が対応すべきだ」と指摘。また、教育問題については、「金持ちの子女が数万元もするような高級車を乗り回し、肩で風切って歩いたりするのはすべて、教育に原因がある。台湾人には品格が必要だ。金や出世だけを目的とする価値観はよくない。日本統治時代の教育は、台湾人に時間や法律を守る観念を植え付け、規律ある行動を育てたが、戦後、こうした精神は消えてしまった。政府は義務教育期間を12年間にするか否かで討議しているが、重要なのは教育期間ではなく、教育内容である」と主張した。
また、「日本人は台湾が中国に持っていかれるのではないかと心配している。日本の与那国島からは台湾が肉眼で見える。日本にとって、台湾は日本の生命線である」と指摘。「台湾人の精神の中で、最も重要なのは“懸命さ”である。その精神がなければ、台湾の民主化は成し遂げられなかった。私が総統だった時、台湾人にはその精神が宿っていた」と苦言を呈した。(翻訳・編集/渡邊英子)
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