Record China 2018年6月21日(木) 7時30分
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19日、中国に良い印象を持つ台湾人の割合が初めて「反感」を上回ったとの調査結果が出たことに関し、米華字メディア・多維新聞はその背景について論じる文章を掲載した。写真は台北。
2018年6月19日、中国に良い印象を持つ台湾人の割合が初めて「反感」を上回ったとの調査結果が出たことに関し、米華字メディア・多維新聞はその背景について論じる文章を掲載した。
台湾民意教育基金会が17日発表した最新の世論調査結果によると、中国に対して「良い印象を持っている」と答えた台湾人は49%に達し、初めて「反感を抱いている」という人を超えた。前年に比べ4.4ポイントの上昇で、特に大学以上の教育を受けた25~54歳についてはこの割合が50%を突破。文章は「台湾社会の意識が変化した背景には中国の影響力拡大がある」と指摘し、経済、政治、文化に分けてそれに関する説明を行っている。
まず、経済に関しては「中国経済の影響力は早い時期から台湾経済のマクロ面に及んでいたが、それが次第にミクロ面にも広がった」と述べ、「中国経済の発展が台湾の人々の生活に与える影響はより広く、深くなり、人々の中国に対する直接的な理解も増えた」と指摘。馬英九(マー・インジウ)政権当時、大勢の中国人観光客が台湾を訪れたことで人と人とのコミュニケーションが活発になったことや、中国の通販サイト・淘宝(タオバオ)の登場で台湾の消費者が中国の商品に強い関心を持つようになったことに言及するほか、「台湾経済が長期低迷を迎える中、中国は経済が急成長。世界第2の経済大国となり、このことが台湾社会の意識を変えた」「米中貿易戦争は台湾でも大きく報じられており、これも中国に対する関心度を高めている」と紹介している。
また、政治については「中国が汚職撲滅で成果を上げていることや、習近平(シー・ジンピン)国家主席の指導者としての魅力がより多くの台湾人に認められるようになった」とし、「中国共産党に対する好感度も上昇している」と指摘。中国の政治体制には否定的な見方がある一方、経済の成長ぶりや施政の効率性が肯定的に受け止められている状況を説明している。文章は、台湾が政治上の混乱に直面していることにも触れており、中台の長年にわたる「政治闘争」に関しては「台湾が民主化してから政権交代が3度あったことが、中国との政治闘争に対する別の見方を生んだ。台湾の人々は現在の台湾の境遇を中国の圧力のせいだと思慮なく考えることをやめ、台湾の政治家による負の要素がより多いのではないかと認識するようになった」と論じている。
さらに文化に関しては中国の映画やテレビ番組が台湾で人気を博していることを紹介し、「中国に対する好感度が高まったことは多方面における要素が作り出した結果。そして中台の比較の中で台湾人が持った感想だ」と述べる一方、「好感度の増加は量的な変化であって質の変化ではない。台湾人の中国に対する好感度は依然、日本、米国に対するものに遠く及んでいない点に目を向けるべきだ」とも指摘した。(翻訳・編集/野谷)
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