2018年6月20日、中国外交部の耿爽（グン・シュアン）報道官は同部の定例記者会見で、「貿易戦になれば中国の損失がより大きくなる」とする米政府高官の発言への反応を示した。

記者会見の中で「国連人権理事会を離脱した米国が、同理事会は政治的偏見の掃きだめだと批判するとともに、中国を含めた参加国による人権侵害を非難しているが、これについてどう思うか」との質問を受けた耿報道官は、「同理事会は国連総会からの権限を与えられて設立されたものであり、共同で人権事業の発展を促すための大事な場。米国による同理事会での態度は、多くの国の不満を買った。それは米国も知っているはずだ」語った。

そして「中国や他国の人権状況に対する米国の非難は、完全に事実とは異なる。わが国の人権事業が得た大きな発展、進歩は、偏見を持たない人であればみな見えるはずだ」としている。

記者からはまた「米国家通商会議のナバロ委員長が、米国は通商協議にオープンな態度を持っており、貿易戦になれば中国の損失が米国を上回ると発言したが、これについてはどう思うか」との質問が出た。

これに対して耿報道官は「経済や貿易の問題において、対話が対抗より強いということだけは改めて強調しておきたい。われわれは一貫して米中双方が対話によって経済、貿易問題を適切に処理することを主張し続けている。これまでに実施した3度の交渉で、われわれは十分な誠意と善意を示してきた。わが国は貿易戦を起こさないが、起こることを恐れてもいない。誰かが貿易戦を起こせば、われわれは断固として自らの合法的な権利と利益を守る。われわれは最後までやり切る。これはもうすでに何度も話している通りだ」と回答した。（翻訳・編集/川尻）