Record China 2012年6月8日(金) 6時11分
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3日、英メディアは、中国の工場でこれまで大量に使用されてきた安価な人力に替わって先進のロボットの導入が進んでいると報じた。写真は中国の自動車メーカー、長城汽車の生産ライン。
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2012年6月3日、ロイターは、中国の工場でこれまで大量に使用されてきた安価な人力に替わって先進のロボットの導入が進んでいると報じた。5日付で環球網が伝えた。
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自動車工場からチップ工場まで、中国の各産業でロボットを導入する企業が日々増加している。ロボットは、一旦導入すれば給与アップを要求することもなく、怪我もせず、ストライキを起こすこともない。労働コストの上昇が続く中国でのロボットの導入は、企業にとってコスト削減だけにとどまらない大きな意義を持っている。
野村證券のデータによると、工場の機械にデジタル制御技術を採用している割合は、日本が83%、中国は28%。現段階では両者の差は大きいものの、中国の成長速度はかつての日本を凌いでおり、ロボット導入が先進国レベルに追いつくのもそれほど先ではないとの見方もある。
中国を製造大国に押し上げた大量かつ安価な労働力は現在、想像するほど大量ではなくなり、かつ、以前のように安価でもなくなっている。こうした状況に対応するため、メーカーは生産率の向上や品質改善のためのロボット導入に巨費を投じ始めている。中国メーカーが、安いクリスマス用のおもちゃ製造から、高度な医療設備やジェットエンジンなどの製造へ転換し、欧米や日本企業を脅かす日がやがて訪れるかもしれない。
長きにわたって中国では、安価で大量な労働力の存在が、機械化は割に合わないとメーカーに信じさせてきた。しかし、労働コストの上昇が、メーカーの機械導入やロボット化を促進しつつある。
CLSA証券のストラテジスト、アンディ・ロスマン氏は、大多数のメーカーにとって、生存のための唯一の道は生産率の向上だと指摘する。中国政府もこの点をすでに意識しており、産業のレベルアップを重要な政策として捉えるとともに、先進機械設備の輸出を奨励しているという。
あるデータによると、米国の産業人口1人当たりの輸出ベースの生産価値は8万4580ドルだが、中国のそれは5228ドルに過ぎない。この大きな差の原因は、米国が付加価値の高い製品を製造していることによる部分が大きいが、大量の資金と技術の応用も関連している。
一方、昨年の中国の製造業への投資は10兆3000億元(約128兆7500億円)に上ったが、大部分は生産能力の拡大ではなく、従業員の効率アップのために使われたという。
ロスマン氏は「私が見学した中国の中小民間企業では、依然としてTシャツを着た若者が石で金属を叩いていた。中国が本格的にロボットを導入するにはまだ相当長い期間が必要だろう」と話している。(翻訳・編集/HA)
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