円と人民元の直接取引、東京金融市場の国際化を促進―河合正弘・アジア開発銀行研究所長

Record China    2012年6月7日(木) 18時9分

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6日、河合正弘・アジア開発銀行研究所長は、日本円と中国・人民元とを直接交換する為替取引が6月からスタートしたことについて、「東京市場の活性化と国際化のきっかけになれば日本にとっても大きなプラスになる」と高く評価した。写真は河合所長。

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2012年6月6日、河合正弘アジア開発銀行研究所長は、日本円と中国・人民元とを直接交換する為替取引が6月からスタートしたことについて、「直接取引が東京でも行われるのは非常にいいことだ。これを契機に円とウォンの直接取引など人民元だけでなく、東京市場をもっと活性化していくようなことをやるきっかけになれば日本にとっても大きなプラスになる」と高く評価。また中国の日本国債購入について、「短期的には円高圧力になるが、国が円を準備通貨として持つことになれば、円の国際化がもっと広がるので望ましい」と語った。発言要旨は次の通り。

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中国の為替管理 資本移動規制が強いので直接取引ができてもそれがどこまで元の国際的な使用や保有につながるかというところが一つの不確定要素になってくる。しかし、直接取引が行われ、東京でも行われるのは非常にいいことだ。これを契機に人民元だけでなく、円とウォンの直接取引など、東京市場をもっと活性化していくような施策のきっかけになれば日本にとっても大きなプラスになる。人民元建ての債券発行も東京でできるようになればいいことだと思う。

人民元の直接取引は、香港でも行われており、先には英国ロンドンでもスタートした。東京の金融市場を育成しもっと国際的な市場にしていかないと東京がどんどん遅れて行ってしまう可能性があるので、日本にとっても非常に好ましいことだ。

中国の日本国債買いについては、短期的には円高圧力になるが、中長期的な観点からすると、多くの国が円を準備通貨として持つことになれば、円の国際化がもっと広がるので、望ましいことだと思う。短期的には、中国だけでなくいろいろな国や投資家が短期の日本国債にお金を投資しているので円高を止めるのは難しいが、「円高期待」を止める必要がある。日銀にもっと頑張ってもらい金融緩和をさらに進めるなどデフレから脱却するメッセージを送る必要がある。(取材・編集/HY)

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