過去30年で4万点以上の移動不可能な文化財が消失、半数以上は開発工事が原因―中国

Record China    2012年6月30日(土) 13時50分

拡大

26日、全人代常務委員会執法検査グループが行った「文物(文化財)保護法」の執行状況に関する調査報告で、中国の文化財の多くは常に盗難や破壊などの危険にさらされていると指摘された。写真は北京市が文化財に指定する著名人の旧居の状況を確認する当局の職員。

(1 / 3 枚)

2012年6月26日、中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会執法検査グループが行った「文物(文化財)保護法」の執行状況に関する調査報告で、中国の文化財の多くは常に盗難や破壊などの危険にさらされていると指摘された。28日付で財新網が伝えた。

その他の写真

2009年に実施された「第3回全国文化財調査」では、中国で過去30年に消失した4万点を超える移動不可能な文化財のうち、半数以上は建築・土木工事の最中に壊されていたことが分かっている。工事着手前に埋蔵文化財の有無を怠る地方政府や企業が後を絶たず、住宅地や観光地の開発のため、貴重な文化財がむざむざと破壊されてしまうケースが多いという。

調査報告によると、文化財の窃盗、盗掘、闇取引などの犯罪行為は一向になくならず、その手口も巧妙化している。特に辺ぴな場所にある場合は人目につきにくいことから、荒らされ放題になる危険性も高いという。また、博物館が所蔵する文化財も管理体制が甘いため、紛失や盗難事件がしばしば起きている。

北京の故宮博物院では昨年、古書100冊の“行方不明”や展示品の盗難、文化財の破損事件などが次々と発生。また、中国の近代文学を代表する作家・魯迅(ろじん)の旧居の取り壊しが決定したほか、著名建築家・梁思成(リアン・スーチョン)氏の旧居も勝手に取り壊され、市民からは反発の声が上がっている。(翻訳・編集/NN)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携