プールの消毒で有毒ガス発生、9人が病院へ、1人は危篤―上海市

Record China    2012年6月30日(土) 6時12分

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27日、中国上海市の屋内プールで、係員が塩素系消毒剤「トリクロロイソシアヌル酸 (TCCA)」入りの容器を開けたところ、有毒ガスが発生し、少なくとも9人が病院に搬送されるという事故が起きた。うち1人は危篤状態。写真は病院に搬送された被害者ら。

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2012年6月27日、中国上海市の屋内プールで、係員が塩素系消毒剤「トリクロロイソシアヌル酸 (TCCA)」入りの容器を開けたところ、有毒ガスが発生し、少なくとも9人が病院に搬送されるという事故が起きた。うち1人は危篤状態。29日付で地元紙・東方早報が伝えた。

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事故が起きたのは27日午後9時(現地時間)ごろ。上海市内のスポーツジム内にある25mプールで泳いでいた複数の会員が喉の痛みや嘔吐などの症状を訴え、少なくとも9人が病院に搬送された。うち27歳の男性が危篤状態に陥っている。

被害者の1人は当時の状況について、「複数の人がプールで泳いでいたが、水質管理の係員がTCCA入りの容器を開けるのが見えた。空気と触れて化学反応を起こしたようで、有毒ガスが発生した」と話している。専門家によると、TCAAの取り扱いには注意が必要で、プールの消毒をする際は誰もいない状態で、係員もメガネやマスクを着用することが義務付けられている。

上海大学の崔艶麗(ツイ・イエンリー)教授も被害者の1人。最深部の水深が2.4mあるプールで泳いでいたところ、突然、肺が破裂するような感覚を覚え、咳が止まらなくなった。水深が浅い場所まで何とか泳いでいったが、その間も激しい咳が続き、足が着いた時には涙が止まらなくなったという。

9人の中には10代の子どもが2人含まれていた。プールサイドには常時、2人の監視員がいるはずだが、事故当時は1人しかいなかった。また、事故発生直後から被害者がジム側に病院に連れて行くよう求めていたが、結局は1時間もロビーで待たされたという。そのため、ジム側の対応にも不満が噴出している。

当時、TCAAを取り扱っていたのは50代の男性係員。プールは朝、昼、終了時の1日3度、消毒を行うが、崔教授は「私たちに早く帰るよう促すため、わざと消毒を始めたように見えた」と証言している。現在、上海市の複数の衛生当局が調査を進めている。(翻訳・編集/NN)

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