目指すは氷点下40度での時速200キロ走行=黒龍江省ハルビン-ジャムス結ぶ快速鉄道の本格試験運転開始

Record China    2018年7月17日(火) 23時50分

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黒龍江省のハルビン(哈爾浜)市と同省北部のジャムス(佳木斯)市を結ぶ哈佳鉄路の正式試運転が16日に始まった。冬の最低気温が氷点下40度にもなる酷寒の地で、最高時速200キロでの運行を目指す。

中国メディアの中新網によると、黒龍江省の省都、ハルビン(哈爾浜)市と同省北部のジャムス(佳木斯)市を結ぶ哈佳(ハージア)鉄路の正式試運転が16日に始まった。沿線は冬の最低気温が氷点下40度にもなる酷寒の地として知られる。同鉄道路線は、悪条件でも最高時速200キロで運行が可能なようにさまざまな工夫がこらされているという。

同日、試験測定列車がハルビン西駅を出発したのは午前6時36分ごろで、同9時5分にジャムス駅に到着した。

哈佳鉄路は中国の中長期鉄道網計画の中で、重点建設プロジェクトに指定されている。着工は2014年7月。設計最高時速は200キロで、貨客両方の輸送に利用される。中国では設計上の最高時速が200キロ以上の鉄道路線が「高速鉄道」とされる。中新網は同路線を「快速鉄路」と表現した。

同路線の建設工事で、克服せねばならない特殊な課題は寒冷期への対応だった。例えばトンネル工事の際には、排水溝を加熱して凍結を防ぐ必要があったという。

実際の運行に当たっても、寒冷の克服は不可欠だ。運行する車両はCRH5Aという仏アルストム社との提携で導入された高速鉄道用の車両を土台としたが、排障器(先頭車両で線路上にある障害物をはねのける装置で、雪かきの機能を併せ持つ場合もある)、電熱装置、水タンクなど19の部分で防寒用の改造を行った。さらに、風、砂嵐、雨、雪、霧など悪天候における走行能力も向上させたという。

哈佳鉄路では5月1日には一部の試験が始まっており、線路、路床、橋梁(きょうりょう)、通信、信号などの動態計測も行われている。今後は開業に向け、列車速度や進行状況についてのデータを収集し、さらに故障発生時の対応訓練や車両検査設備など付随システム、さらに鉄道運行システムの安定性や能力の確認を行うという。

なお、ジャムス市は内陸部に位置することもあり、最高気温が25度を超える月が3カ月、最低気温が氷点下20度を下回る日が3カ月もある気温の寒暖差の大きな地域だ。(翻訳・編集/如月隼人

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