日本で徐々に普及するシェアリングエコノミーの実態―中国メディア

人民網日本語版    2018年7月23日(月) 15時50分

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日本では最近、マイカーを持ちたいという若者がどんどん減っている。その理由は、日常の買い物や子どもの送り迎えや引っ越しといった短時間の車の利用だけなら、カーシェアリングで事足りるようになったからだ。資料写真。

日本では最近、マイカーを持ちたいという若者がどんどん減っている。その理由は、日常の買い物や子どもの送り迎えや引っ越しといった短時間の車の利用だけなら、カーシェアリングで事足りるようになったからだ。新華網が伝えた。

警察庁と総務省がまとめた統計データによると、日本では29歳以下の運転免許証所持率は80%を超えるが、29歳以下世帯の自家用車保有率は約50%で、10年ほど前より約10%低下した。

自家用車の人気があまり高くないこととは対照的に、カーシェアリング、シェア自転車、ボートシェアリングを含むシェアリングエコノミーが勢いよく発展している。トヨタコネクティッド株式会社の管理職・早田敏さんは、「カーシェアリングは借りる時も返す時も店に行って手続きする必要がなく、会員カードで身元確認や支払いができて非常に便利」と話す。

カーシェアリングを利用する場合、ユーザーはまず予約サイトか携帯電話の専用ソフトを通じて、車を引き取る場所、利用時間帯、利用車種を選ぶ。予約が終わると申し込んだ時間に引き取り場所へ行き、会員カードを車のセンサーにかざせばロックが解除されて車が使えるようになる。

日本最大の駐車場運営会社・パーク24株式会社は2009年からカーシェアリング業務を手がけてきた。同社経営企画本部グループ企画部の小田原真琴課長は、「今では飛行機や電車を降りるとすぐにカーシェアリングを利用するという人が増えている。17年10月末現在、当社のカーシェアリングスポットは1万カ所に達し、会員は90万人を超える」と話す。

中国のシェア自転車企業ofoは17年に日本市場に進出し、現在は和歌山県和歌山市、福岡県北九州市などで事業を展開する。株式会社OFO JAPAN日本市場統括の日吉良昭さんは、「シェア自転車で家と駅を往復する、会社と駅を往復する、観光地を回るなどは、『ラストワンマイル』の補助的交通手段としてますます多くの消費者に受け入れられるようになった」と話す。

ヤマハ発動機株式会社は日本最大のボートメーカーで、運営する会員制ボートシェアリングサービス「ヤマハマリンクラブ・シースタイル」では全国約140カ所と海外2カ所のホームマリーナでボートをレンタルできる。17年には会員数が2万2千人に達したという。

総務省の17年版「情報通信白書」によると、日本のシェアリングエコノミーの市場規模は15年度の285億円から、20年度は600億円に達する見込みだ。

シェアリングエコノミーは現在、日本で注目を集めているが、発展の過程では一連の課題にも直面している。関連各方面では様々な対策を講じることに力を注いでいる。。

サービスの提供者と利用者と双方のセキュリティーを確保するため、関連機関は主に実名認証と第三者プラットフォームによる決済を利用してトラブルを未然に防いでいる。日本政府は「住宅宿泊事業法」(民泊新法)など関連の法律の整備を進めると同時に、保険制度や補償制度の充実も後押ししている。

日本政府は、「シェアリングエコノミーは低所得者が副収入を得る手段になる。また、日常的に介護サービスが必要な高齢者がより低価格でサービスを受けられるようになる」と期待を寄せ、街中や商業施設、公共施設などでの無料WiFiスポットの普及に取り組んできた。そのほか、高齢者を対象にシェアリングエコノミーについて学ぶ機会なども提供してきた。

さらに、日本政府はシェアリングエコノミーと従来のサービス事業者との対立を解消するよう働きかけている。たとえば、米国のネット配車サービスのウーバーなどは、日本のタクシー業界の抵抗に遭い、日本で事業を長らく展開できず、数年間の努力の末、最近になってやっといくつかの都市で運営が可能になったところだ。日本政府は都市管理も強化しており、シェア自転車は必ず専用の駐輪場に止めなければならないと規定し、シェアリングエコノミーの利用空間の秩序を保っている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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