人民網日本語版 2018年8月1日(水) 22時20分
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上海国家エキシビションセンターを上から眺めた様子(資料写真。同センター提供)
ドイツの振り子時計、オーストラリアの粉ミルク、イタリアのレトロコーヒーメーカー、スイスの高級工作機械、日本のオートクチュール、スペインのスマートホーム商品……第1回中国国際輸入博覧会の開幕まであと100日と迫った今月28日、会場となる国家エキシビションセンター(上海)に、世界各地から博覧会に出展される製品がお目見えした。人民日報海外版が伝えた。
▽世界約130カ国・地域の製品が登場
世界最大のイーストメーカーのルサッフル社(本社フランス)中華エリア総裁は、「11月に上海で開催される第1回中国国際輸入博覧会はルサッッフル社にとって、外部に向けた全方位的な展示を行うチャンスだ。博覧会を通じてより多くのビジネス協力パートナーと交流や交渉を進めたい。今回、私たちは消費者にイーストと関連製品、関連業務のソリューションを紹介し、調味料、アルコール飲料、栄養・健康食品などさまざまな分野をカバーすることになる」と述べた。
ルサッフル社のように積極的に参加する企業は少なくない。商務部によれば、これまでに5大陸の約130カ国・地域の企業2800社あまりの出展が確定し、世界トップ500社と各産業のリーディングカンパニーで出展契約を結んだところが200社を超えたという。
地中海に位置するフランス・コルシカ島はナポレオンの生まれ故郷としてよく知られている。赤ワイン、ビール、チーズなどがコルシカ地域の特産であるが、中国市場には現在こういった商品はまだあまり出回っていない。
7月25日、上海地下鉄で「輸入博覧会特別列車」第1号が発車した。
オーストラリアの粉ミルクも今回の博覧会を通じて中国にやって来る。高級乳製品ブランド・ゴールデンコアラ市場部マネージャーのウォルター・モラーさんは、「現在ゴールデンコアラが販売する製品には乳児用調整粉ミルク、成人用粉ミルク、脱脂粉乳、全脂粉乳がある」と説明した。
日本のデパート・高島屋グループは今回の博覧会に100%メイド・イン・ジャパンをひっさげて参加する。上海タカシマヤ百貨有限公司の宗村康志社長は、「今回の博覧会に、高島屋は特色ある2つの製品を出展する。1つはサンヨーの100年コートで、織りと染めの技術、縫製、戦略販売など生産販売の全プロセスについて、日本国内で統一ブランドJ∞QUALITY商品認証を取得した製品だ。もう1つは京都の伝統的染織工芸を取り入れたオートクチュールで、和服の特徴と伝統的製作工芸を融合させ、若い人にもふさわしいデザイン・製造の現代型オートクチュールだ。このほかにも、消費者にJ∞QUALITY認証を取得した高品質の商品を紹介したり、快適な眠りを約束する西川印のベッド製品を展示したりする予定だ」と述べた。
「東京ラブストーリー」や「セックス・アンド・ザ・シティ」といったテレビドラマでヒロインに愛されたジミーチュウデザインの靴も博覧会に登場する。英国のぜいたく品ブランド企業ジーナヴァンの肖陶・総監は、「当社は11月、ジミーチュウのデザインで、3千万元(1元は約16.3円)の価値がある、ダイヤモンドに精巧な細工を施した靴を博覧会に持ってくる。また南洋真珠で飾り、白ダイヤをあしらったジュエリーシューズも博覧会に登場する予定」と述べた。
▽新製品・新技術100件が登場
場面により室内環境をコントロール可能なスマートスイッチ、雰囲気を調整できるスマート照明ソリューション、「1プレスでアイロンがけが完了」するスマート接続アイロンシステム、腫瘍の放射線治療設備、人と力を合わせて作業するロボット、「万物のインターネット」(IoE)のスマート工場ソリューション……第1回中国国際輸入博覧会には、世界最先鋭、最先端で最も代表的な製品・サービストレンドが全面的に登場し、出展企業が100件を超える新製品と新技術をお披露目する予定だ。
7月26日、2018年中国国際輸入博覧会の出展企業と退場企業の需給マッチング会。
スイスの工作機械メーカーのジョージフィッシャー中華圏の陳以祥社長は、「輸入博覧会で、当社は技術が最も精密かつハイレベルで、最も先端をいく6種類の製品をすべて展示する。また私たちの最も優れた研究開発革新(イノベーション)も紹介する。タイミングが合えば、世界初の最新型レーザー加工技術も紹介する可能性があり、これは自動車のモールド、パッケージ、宇宙航空分野などいろいろな応用が可能だ」と述べた。
今回の博覧会で、このほど社名をシグニファイに変更したフィリップスライティングは新型の可視光通信技術を紹介する。同社中華圏の王■(日へんに均のつくり)総裁は、「これまで当社はWiFiを利用して無線で建物全体をカバーしていたが、現在はLED技術があり、照明の一つ一つがIPノードになる。照明が放つ光が無線信号の可視光通信を可能にする。その優位性の1つは速度が非常に速いことで、2本の映画を見たり、テレビ電話したりすることが可能で、ユーザーの体験向上に非常に効果がある。もう1つの優位性は可視光通信は障害物を透過できないことで、セキュリティレベルが非常に高い」と説明した。
今年7月1日、中国は自動車の完成車と部品の輸入関税を引き下げた。この政策に後押しされて、ベンツ、フォード、BMW、トヨタ、テスラ、ジャガーランドローバー、ヒュンダイ・起亜といった世界の主流自動車ブランドとフォルシア、ZFフリードリヒスハーフェンなどの部品サプライヤーがそろって博覧会に出展する。ジャガーランドローバー中国法人の肖浩宇シニアコミュニケーションマネージャーは、「ジャガー初の高性能SUV(スポーツ用多目的車)の高級電気自動車(EV)が博覧会に登場する」と述べた。ZFアジア太平洋圏のアンドレアス・ウェラー社長は、「ドライブ方面、電動化方面での独自の先端技術、中国市場向けに開発した製品を出展する」と述べた。
今回の博覧会の会期は6日間(11月5~10日)と短いが、1年に及ぶサービスを提供することになる。上海市人民政府の呉清副市長は、「上海はオンラインとオフラインが融合した『6日間+365日間』のワンストップ取引促進プラットフォームを構築しているところで、出展企業に『出展は1週間、サービスは1年間』と銘打ったサービスを提供し、『展示製品』から『商品』への発展を促進するサービスも提供し、より多くの優れた企業、優れた商品、優れたサービスがより迅速に中国市場に進出するようにして、永遠に幕を閉じることのない常態化した輸入博覧会を打ち出していく」と述べた。(編集KS)
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