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香港理工大学(Hong Kong Polytechnic University)の敷地内にあるジョッキークラブイノベーションタワー(The Jocky Club Innovation Tower)は、有名な故ザハ・ハディット氏が手掛けた貴重な建築物だ。
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独創的で奇抜、そして美しいフォルムのデザインを手がけることで有名な故ザハ・ハディット氏。2020年の東京五輪で使用される新国立競技場のデザインの案件で日本でも幅広く名前を知られることになった。新国立競技場は莫大な工費や維持費の問題により、ザハ氏のデザイン案は最終的に採用されなかった。その後 2016年にザハ氏が急逝した為、ザハ氏が生存中に手がけた建築物や現在建造中の建築物は非常に貴重なものとなった。
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そんな故ザハ氏の貴重かつ偉大な建造物を香港で見ることができる。その建築物は、香港理工大学(Hong Kong Polytechnic University)の敷地内にあるジョッキークラブイノベーションタワー(The Jocky Club Innovation Tower)という名前の建物である。ザハ建築事務所のホームページを見ると、この建物は2007年から着工され2014年に完成をしている。
ジョッキークラブイノベーションタワー(The Jocky Club Innovation Tower)の外観はザハ氏らしい曲線を重ねて造られており、なんとも不思議な形をしている。斜めに建っているかのようにも見え、見る方角によって様々な表情を見せてくれる。建物をぐるりと回って違う角度から見上げると、尖った角が現れる。
このジョッキークラブイノベーションタワー(The Jocky Club Innovation Tower)はデザインを学ぶ学生が実際に利用をしている建物だが、この外観からは内部がどのような構造になっているのか、果たして学習スペースに適した建物なのか、一切想像ができず 非常に興味深い。
勉強をしている学生の邪魔にならない程度に、建物の内部の見学は可能になっている。平日は学生が利用をしているので、筆者は学生の邪魔にならないよう週末に訪れてみた。
各階の案内を見ると、確かに多種多様のデザイン系のクラスが並んでいる。
驚くべき事は、外観だけではなく内部も非常に複雑な構造をしているという事。こちらは各階を繋ぐ階段だが、どこからどう繋がっているのか頭が混乱してきそうになる。階段上から下を見ると、各階 均一な形で作られていない事がよく分かる。
故ザハ氏は建設界のアンビルド女王(余りに独創的なデザインにより実現できないことが多かった)というあだ名が付けられていたそうでだが、昨今では技術も進歩し、このように複雑を極めるデザインがきちんと形になって残っている。
それにしても、実際にそのデザインを間近で見てみると、複雑を極めた造りと滑らかな曲線美を実現するのがどんなに難しいことなのか、容易に想像ができる。施工者泣かせの建築家であっただろう。
しかし、どこを見ても同じ光景はなく、常に頭と想像を働かせることができるこの建物で勉強ができる学生にとっては、インスピレーションの宝庫という素晴らしい学習環境であろう。日本から近く気軽に見学ができるこのザハ建築、是非一度訪れて頂きたい。(提供/フライメディア)
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