2012年7月24日、韓国競泳界のスター、朴泰桓（パク・テファン）選手がロンドン五輪を前に中国の孫揚（スン・ヤン）選手に暴言を吐いたとの報道が中国全土を席巻したことに対し、韓国メディアが「事実無根」と反論している。中国のスポーツサイト・網易体育が伝えた。

【その他の写真】

最近、一部の中国メディアが「朴選手が『孫選手はロンドンに来ても僕の速さの引き立て役で終わる』と発言した」と盛んに報じ、中国人の怒りをあおっている。この「横柄で不遜な発言」は、朴選手がロンドン入り後の初練習を終え、マスコミの取材に応じた際に飛び出したというもの。

だが、韓国代表団によると、朴選手はその日、韓国メディアの取材しか受けておらず、中国人記者とは一切かかわっていない。中国メディアの報道は「事実無根」と真っ向から否定している。これを受け、韓国メディアは「中国メディアの策略」を分析。「今度こそ負けられない孫選手のために心理戦を仕掛けたのだろう」と怒りをあらわにしている。

記事によると、中国メディアの記事のネタ元はある通信社の翻訳記事。これがネット上を駆け巡り、中国版ツイッターなどを介してあっという間に広まったようだ。記事は「これが単なる翻訳ミスなのか、悪意の曲解なのかは分からない」としながらも、「この前哨戦は中国の負け」と潔く認めている。

男子自由形400mで金メダルを争うライバル同士の2人。中国全土の期待がかかる孫選手だが、中国で開催された2010年のアジア大会、2011年の世界水泳と立て続けに朴選手に敗れている。記事によると、朴選手は日頃から礼儀正しく、マスコミの取材にも誠実に応える好青年。（翻訳・編集/NN）