内藤 康行 2020年11月5日(木) 13時20分
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中国で美容サロン市場で競争が激化しており、美容サロンの運営コストは高水準で推移している。
現在、中国の美容サロン市場で競争が激化しており、美容サロンの運営コストは高水準で推移している。チェーン美容サロンの多くは小規模美容サロンの買収統合や分店の開設などにより市場規模を拡大している。このことは美容サロンの市場集中を分散型発展モデルから集中型発展モデルへと転換していることを意味する。
同時に、ライフビューティーサービス機能の向上に伴い、ライフビューティーサービスの機器や設備によるビューティーサービスに徐々に置き換わり始めている。一部の美容サロンは、単一タイプのサービスモデルから包括的なサービスモデルに変わり始め、技術製品の競争において主導的な優位を占めている。
一方、消費者動向の若年化(活性化)により、美容サロンは、顧客競争において中年層の消費者から若者消費者へと徐々に移行しており、価格競争と製品変革が今日の美容サロンの主な競争分野となっている。
参考資料:中国商務部HPより編集
2017年のプロの美容企業(ネイルとボディーを含む)件数は約77万5000件で、2018年のプロの美容企業件数は約81万6000件、2019年では85万1000件まで増加している。
2019年、中国の美容市場規模は約7879億元(約12兆円)で、そのうち美容サロンの市場規模は約766億7200元(約1兆1700億円)だった。
参考資料:智研諮詢より編集
その中で、2019年には、中国の一般美容サロンの規模は7923億5000万元(約12兆2000億円)、チェーン美容サロンの規模は453億9000万元(約7237億円)に達した。
中国の美容サロンのほとんどが経済発展のある一線都市と二線都市に集中しており、県レベルの都市にも分布している。美容サロンの件数最多の省(都市、自治区)は、北京、上海、山東省などで、最少の省(市、自治区)は、新疆、チベット及び貴州省の経済未発展の省である。
広州、深セン、上海などの一線都市の中小の美容サロンはこの傾向に逆成長し、全体的なパフォーマンス完成率が上昇している。各地の発展レベルは格差が大きく、3線都市と4線都市が急成長しており、その急成長速度は格差が大きい。東部沿岸地域の成長率は高く、西部地域は比較的弱いことを示している。
この中で、人口の多さ、経済発展のスピード、1人当たりの消費能力の高さなどの理由から、東部の沿岸発展地域はすでに、日本、ヨーロッパ、米国などの先進国と同レベルに達している。
しかし、東北や西部など経済的に未発展な地域では、経済環境の制約を受け、東部沿岸発展地域に比べて業界の成長レベルは低くなっている。国家のマクロ政策の影響を受け、一部東部沿岸地域で発展している企業や従業者、低コストと市場発展の可能性に注目し、投資と雇用が東北部や西部などの経済未発展地域や3線都市や4線都へと向かっている。
■筆者プロフィール:内藤 康行
1950年生まれ。横浜在住。中学生時代、図書館で「西遊記」を読後、中国に興味を持ち、台湾で中国語を学ぶ。以来40年近く中国との関わりを持ち現在に至る。中国の環境全般と環境(水、大気、土壌)に関わるビジネスを専門とするコンサルタント、中国環境事情リサーチャーとして情報を発信している。著書に「中国水ビジネス市場における水ビジネスメジャーの現状」(用水と廃水2016・9)、「中国水ビジネス産業の現状と今後の方向性」(用水と廃水2016・3)、「中国の農村汚染の現状と対策」(CWR定期レポ)など。
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