人民網日本語版 2018年8月29日(水) 15時40分
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東京の池袋と新大久保、西葛西は外国人が多く暮らしており、その雰囲気が他の街とは全く異なる。西葛西にインド人が数多く住んでいることは、中国ではほとんど知られていない。写真はインド。
東京の池袋と新大久保、西葛西は外国人が多く暮らしており、その雰囲気が他の街とは全く異なる。池袋が「チャイナタウン」と呼ばれていることは多くの中国人が知っている。そして新大久保には、多くの韓国人が住んでいる。しかし、西葛西にインド人が数多く住んでいることは、中国ではほとんど知られていない。環球時報が伝えた。
東京都江戸川区に属する西葛西の駅から歩いて10分の場所にある清新町には、約80棟の団地が立ち並び、その住民の約3割がインド人だ。普通の賃貸住宅と異なり、この団地は、敷金や礼金などが必要なく、外国人も入居可能だ。
日本メディアの報道によると、2017年末の時点で、日本に住むインド人は3万1000人を超えた。そのうち、西葛西に住んでいるインド人は約2万人で、その多くがIT関連の技術者だ。
インド人はなぜ西葛西に住むようになったのかというと、それはある偶然が始まりだった。江戸川区にはインド人会があり、その会長は1970年代に来日したインド紅茶を販売するインド人男性。彼が当初、西葛西に住みついた理由は、東京湾の倉庫街から近く、成田空港に行くのも交通の便が良いからだった。その後、彼の友達がさらにその友達を呼びよせてといった具合に、この地に暮らすインド人たちが増えていき、次第にインド人学校やヒンズー教の神を祭る寺院などもこの地に建てられていったという。
また、2000年に当時の森喜朗首相がインドを訪問したことをきっかけに、日本とインドはIT技術の分野の協力を推進し始めるようになり、日本に来るインド人IT関連技術者が大幅に増加した。彼ら技術者にとって、西葛西はIT企業が集まる大手町まで電車でわずか20分ほどと通勤アクセスに優れていたこともある。
さらに東京北部には荒川が流れており、インド人が西葛西の荒川を土手から眺めると、故郷のコルカタを流れる聖なる川・ガンジス川を思い出して、心が落ち着くのだという。当然ながら文化的意義からすれば、ガンジス河の方がずっと神聖で、ずっと奥深いのだが、それでも荒川はそれを思い出させてくれる存在になっているのだという。
団地周辺には、インド人が経営する食材店がたくさんあり、インドから輸入された食品を買いに日本人客もやって来る。江戸川区にはインド人向けのインターナショナルスクールもあり、子供をそこに入学させる日本人もいる。他のインターナショナルスクールと比べると、インド人学校の費用は安く、子供はそこで小学生の時から英語を学ぶことができるからだ。
「インド人村」で行われるさまざまなイベントは常に日本人の参加も歓迎しており、毎年10月に行われるヒンズー教の祭り「ディワリ」には、多くの日本人も参加する。イベントでは、インド舞踊が披露されたり、インド料理が提供されたりするほか、和太鼓の演奏もしばしば行われるという。
西葛西の「インド人村」は、日本人が比較的安心できる外国人居住地と言える。その理由は、そこに住むインド人の多くがIT関連の仕事に就いており、穏やかなグループであるというだけでなく、インド文化が日本社会にうまく溶け込んでいるからでもある。サリーを来たインド人女性が西葛西を歩いていても、人々に奇妙な視線を向けられることが無いばかりか、むしろ地元の美しい風景の一つという目で見られている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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