中国人はなぜ割り勘を嫌うのか―中国紙

Record China    2012年8月26日(日) 8時22分

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24日、中国紙は中国人の「メンツ」と「割り勘」の関係ついて、研究機関が実施したアンケート結果をもとに考察した。写真はレストランでカード払いする重慶市民。

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2012年8月24日、中国紙・生命時報は中国人の「メンツ」と「割り勘」の関係ついて、研究機関が実施したアンケート結果をもとに考察した。

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中国人は友人などと大勢で食事をする際、先を争って自分が支払いをしようとする。しかし、心の中では多くのお金を使うことを快く思っておらず、矛盾を感じている人も多い。この矛盾を解決するためには、欧米でよく見られる「割り勘」が良い方法であるにもかかわらず、中国ではあまり支持されていない。

北京の数字100市場研究公司が今年4月、20〜45歳の中国人565人を対象に実施したアンケートでは、56%が食事の際の割り勘を支持しなかった。なかでも既婚女性と35歳以上の回答者に不支持者が多く、80年代生まれの若者の回答は支持、不支持が半々だった。

食事の際、いつも代金を負担する人が存在する一方で、まったく声を上げず、いつもごちそうになる人々もいる。時間の経過に伴って、いつも負担する人は心の中で「ただメシ食い」の人たちを見下すことにもなりかねない。

しかも実際には、代金を負担する人が最も裕福であるとは限らず、多くの人がメンツのために先を争って支払うのである。中国人は心の中では割り勘が問題解決の方法と分かっていても、きまりが悪くて言い出せないのだ。

心理学上から見ると、人は誰かから認められたり重視されると快適さを感じ、自分の価値を認められたと認識する。個人が実際の人間関係の中で存在価値や影響力を認められたと思えるもの、それがメンツである。毎月の給料が月末には残金ゼロになるような生活をしている人でも、「今日は僕のおごり!」と一言発すれば、爽快な気分を味わうことができる。しかし、こうしたメンツの保ち方は他人の評価の中で生きていることを意味する。生活の唯一の目標が周りの自己に対する評価にあるため、非常に疲れ、とても苦しい。別の角度から見ると、こうした金銭感覚は相互を尊重する中国の社会風習の形成や人間関係の調整に役立っているとも言える。

では、お金は使いたくないがメンツを保ちたいという矛盾からどうやって脱出すればよいか?まず、必ずしも割り勘を採用する必要はない。例えば、ある人が負担した時に、次に負担する人や日時を想定しておけば、順番にお互いのメンツが保てるだけでなく、時間の経過とともに負担の不公平も解決できる。次に、メンツを重視し過ぎる風潮が本来単純な人間関係をより複雑にしていることを理解する。他人のメンツを考慮して自身の意思に反したり、自身の能力を超えたりせず、自分の経済状況に照らし合わせ、一貫した処世の原則を堅持するようにする。そして最後に、お金について理性的に考え、合理的に割り振ることが重要だ。(翻訳・編集/HA)

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