国際協力機構、中日友好病院医師による無料診療を実施―中国

人民網日本語版    2018年9月5日(水) 21時20分

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国際協力機構医療分野帰国研修生同窓会の中日友好病院専門家一行は8月31日、江西省于都県に赴き、無料診療活動を行った。

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国際協力機構(JICA)医療分野帰国研修生同窓会の中日友好病院専門家一行は8月31日、江西省于都県に赴き、無料診療活動を行った。人民網が伝えた。

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JICAは外務省所管の独立行政法人で、中国改革開放から約40年間にわたり、中国の開発や建設支援、人材育成事業に協力してきた。なかでもJICAの研修生派遣事業は、日中両国の政府が長期的に展開している協力プロジェクトで、1979年の開始から現在まで中国各地の医療分野における研修生2000人以上を日本に派遣し、その専門は臨床内科や外科、薬学、介護、検査など多岐にわたる。研修を終えた研修生たちの多くは帰国後、その所属する病院で専門分野のリーダーや幹部として働いている。JICA中国事務所の糟谷良久副所長は、「2006年にJICAを通じて訪日研修に参加した研修生で同窓会を立ち上げ、ここ十数年来、北京市郊外や甘粛省、河北省、山西省、雲南省、海南省、青海省、貴州省、内モンゴル自治区、四川地震被災地などで無料診療活動を17回にわたり実施してきた。同窓会は各地の基礎医療レベルの向上、日中両国国民間の相互理解と信頼の増進にも大きく貢献してきた」と話す。

8月31日に江西省于都県第二人民医院で行われた無料診療活動の開幕式では、同県委員会副書記で県人民政府の梅揚(メイ・ヤン)副県長が、「中日友好病院と于都県人民政府は2017年6月に貧困者支援事業において協力関係を立ち上げ、于都県第二人民医院の発展を重点事項として取り組んできた。現在、同院には中日友好病院の研修課程を終えた複数の幹部たちが帰省し、専門分野の立ち上げに取り組んでいる。中日友好病院の支援のもと、同県の医療衛生水準も大きく向上したといえる。また、今回の中日友好病院一行による無料診療活動は中日友好病院による同県の医療衛生事業への援助であるとともに、中日両国の友好関係の大切さを体現している」とあいさつした。

中日友好病院副院長でJICA医療分野帰国研修生同窓会の彭明強(ポン・ミンチアン)副理事長は、「これまで多くの中国各地の医療従事者がJICAを通して訪日研修に参加している。そのうち、中日友好病院がJICA医療分野研修生において占める割合が最も多い。今回の無料診療活動に参加した専門家は中日友好病院の中医リウマチ科、耳鼻咽喉科、心臓血管内科、皮膚科、呼吸器科、産婦人科、神経内科など各分野のエキスパートであり、彼らは実際の診療やセミナーを通じて、于都県第二人民病院と交流することで、現地の医療サービス水準の向上を目指す」と紹介した。

于都県は江西省▲州市東部(▲は章に夂の下に貢)に位置する国家貧困者支援開発重点地区で、現在貧困村115村と貧困者6万7066人が現在も貧困脱却を実現できていない。開幕式を終えると、中日友好病院事務室副主任で副主任薬剤師の劉暁(リウ・シャオ)氏、中医リウマチ科主任で医長の陶慶文(タオ・チンウェン)氏、心臓科副主任で医長の任景怡(レン・ジンイー)氏、耳鼻咽喉科行政副主任(代理主管)で、医長の劉剣鋒(リウ・ジエンフォン)氏、皮膚・性病科医長の白彦萍(バイ・イエンピン)氏、産婦人科医長の李敏(リー・ミン)氏、神経内科医長の金■(ジン・ミャオ、■は水3つ)氏、呼吸・ICU主治医の王一民(ワン・イーミン)氏が于都県第二人民病院で合計約150人の地元患者を対象に診察を行った。また、白彦萍氏と王一民氏は現地の医療従事者約110人を対象にテーマ別の医学セミナーを開いた。

その一方で、中日友好病院の彭副院長とJICA中国事務所の糟谷副所長らは同県銀坑鎮坪脳村の貧困患者の家々を訪問。同村で暮らす1人の女性は于都県第二人民病院が貧困者支援を行っている貧困世帯。子供たちは全員省外へ出稼ぎに出ているが、女性は糖尿病を患っており、長年にわたりインシュリン注射や薬の服用が欠かせない。彭副院長は女性の病状や薬の服用に関して詳細まで聞き取った後、時間通りに薬を服用し、定期検診を欠かさないよう注意を促し、次の検診時に担当医が病状を円滑に把握できるように検査報告書をしっかり保管するよう指導を行った。また診療の最後には、彭副院長が中日友好病院の専門家診療団を代表し、女性に医薬品セットを贈呈した。(提供/人民網日本語版・編集/TK)

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