韓国のスター科学者が特許を横取りしていた?韓国ネットからは擁護の声

Record China    2018年9月11日(火) 12時20分

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10日、韓国・朝鮮日報は、韓国のスター科学者の特許横取り疑惑について報じた。写真はソウル大学。

2018年9月10日、韓国・朝鮮日報は、韓国のスター科学者の特許横取り疑惑について報じた。

記事によると、韓国最高の科学者の一人として知られる研究者キム・ジンス氏は、ソウル大学教授時代(2012~2013年)に開発した数千億ウォン(数百億円)台の「CRISPR(クリスパー)遺伝子ばさみ」技術の特許を横領した疑惑がかけられている。

政府から研究費をもらって技術を開発したにもかかわらず、技術の特許をキム氏の設立した企業が独占したというのだ。キム氏と大学側は「大学と企業間の正式契約による技術移転であり、商用化されることもない技術の価値を予断して『数千億ウォン台の特許を横領した』と言うのは話にならない」と反論。ソウル大は、権利侵害の有無に関する監査を行うことを明らかにしているという。

同技術は、酵素タンパク質を使って疾病遺伝子を自在に切断し、編集する技術。キム氏と米ハーバード大学など五つの研究グループが2012年にほぼ同時に開発した。これまでの技術よりも簡単かつ正確で、疾病治療と農作物の改良に画期的な技術と評価されている。

なおキム氏は、今年6月に国際学術誌「ネイチャー」で「アジアスター科学者10人」にも選ばれていた。

これを受け、韓国のネットユーザーからは「自分が開発したものを自分が所有しただけの話でしょ?」「もともとキムさんが企業で研究してたものをソウル大への移動と共に持ってきたもの。企業が特許を引き渡されて事業化するのは当たり前」「キム教授頑張って。あなたが成し遂げた成果はこの世の中の光になることでしょう」など、キム氏を擁護するコメントが目立つ。

記事では「共に民主党の朴用鎮(パク・ヨンジン)国会議員が国政監査でソウル大の特許管理の問題点を追及すると表明した」とも伝えており、これに対して「個人が長年研究したものを政府が全部持っていくようなもの。そんな国で誰がこれから一生懸命に研究すると思う?」「すごい会社が生まれるように少しは放っておいて、だから韓国にはグーグルテスラのような会社がないんだ」「研究費を支援するからって権利を持ってくのは積弊(長年の政治的弊害)」など多くの非難が寄せられた。(翻訳・編集/松村)

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