Record China 2018年12月22日(土) 9時30分
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中国の情報通信機器大手・ファーウェイCFOがカナダで逮捕された事件などをめぐり、韓国内で対中警戒感が広がっている。主要紙は「米国を助ける同盟国には容赦なく報復」などと非難。中国のメディア統制にも厳しい目を向けている。写真は中国国旗。
中国の情報通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の最高財務責任者(CFO)がカナダで逮捕された事件などをめぐり、韓国内で中国に対する警戒感が広がっている。主要紙は「米国を助ける同盟国には容赦なく報復」などと非難。中国当局によるメディア統制にも厳しい目を向けている。
東亜日報は「中国が世界を支配すれば」とのコラムで、「カナダは米国の要請を受けてファーウェイの孟晩舟CFOを逮捕し、米中貿易戦争の急流にのみ込まれた」と言及。「中国は2人のカナダ人を拘束して圧力をかけ、孟氏は保釈で解放された。中国の圧力がどれほどひどかったのか、カナダの高級ダウンジャケットのブランド『カナダグース』の株価まで急落した」と指摘した。
続いて「絶対強者の米国には沈黙し、米国を助ける同盟国には容赦なく報復する大国の素顔が現れたのは初めてではない」と強調。「北朝鮮のミサイルを中止させるために米国が韓国に高高度防衛ミサイル(THAAD)を配備した際、中国は韓国をたたいた。中国が団体観光客の韓国訪問を妨害し、韓国経済に圧力をかけたとき、彼らを生涯の友人と考えていた韓国人は困惑するほかなかった」と振り返った。
さらに「中国は国連のような国際舞台では、欧米の覇権に対抗する水平的多国者主義を力説するが、実際の行動は正反対だ」と批判。「封建時代の諸侯国に対するように中国中心の垂直的な位階秩序を踏襲し、逆鱗(げきりん)に触れば大国だろうが小国だろうが見せしめにたたく覇権国家の前近代性もうかがえる」と主張した。
メディア統制に関して、ハンギョレ新聞は先ごろ、北京特派員発で「晩秋の蝉(セミ)?中国言論の絶望」と題するコラムを掲載した。秋が深まるにつれてセミの声も弱々しくなり、いつの間にか鳴き声も途絶えてしまう様子を中国に重ね合わせたものだ。
この中では香港メディアによる中国内のメディア従事者との深層インタビューを紹介。「本質を分かっていても書くことはできない。背後は知らないふりをして外見だけを扱う。多くの場合、自己検閲をする。何年か前には政治ニュースを書けなくなり、後日には経済ニュースも書けなくなり、今は芸能ニュースすら書けない。言論は晩秋のセミのように何の声も出せない。あまりに絶望的だ」との声を伝えた。
コラムは「記事が完成すれば、正書法検査のように“敏感単語検索機”を通して、“敏感単語”がなくなるまで修正を繰り返す。専門の校正員が担当したりもする」と説明する。「それでも最終的に報じることが難しいときがある。編集者は取材記者を呼び、一時的に記事を送り出して『すぐにキャプチャーして。後では見られないから』と慰める」といった場面もあるとも書いている。(編集/日向)
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