SNSで「私は自由主義者」とつぶやけば党籍を剥奪、中国共産党が10月から新規則を施行

Record China    2018年9月25日(火) 19時50分

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中国メディアの工人日報は24日、「党員注意!微信でこれらの情報を発信してはならない、深刻な場合には党籍を剥奪される!10月1日から実施!」と題する記事を発表した。

中国メディアの工人日報は24日、「党員注意!微信でこれらの情報を発信してはならない、深刻な場合には党籍を剥奪される!10月1日から実施!」と題する記事を発表した。「中国共産党紀律処分条例」の2018年版の施行を受けたもので、中国人が多く用いるSNSの微信(ウィーチャット、中国版LINE)での書き込みも例外ではないとした。

「中国共産党紀律処分条例」の改正は2015年以来3年ぶり。これまでと同様、党員としての最も重い処罰は党籍の剥奪だ。

最も厳しいく処罰される行為は、インターネット・放送・出版物・チラシ・講演・フォーラムを通じて「自らがブルジョワ階級自由化の立場と表明し、(党の)4項目の基本原則に反対し、党の改革開放政策に反対する文章や声明を発表すること」とされている。「4項目の基本原則」は社会主義、人民民主専制、中国共産党の指導、マルクスレーニン主義・毛沢東思想の4点を堅持することを指す。

他の処罰対象行為では、「重大な場合には党籍剥奪」とされているが、上記の「ブルジョワ階級自由化の立場表明」関連に対しては、「党籍剥奪」とだけ書かれている。

記事がその他に紹介した処罰対象行為としては「重大な大原則の問題において、党中央と異なる言論と行動があった場合」「党中央の大きな政策方針についてみだりに議論し、党の集中統一を破壊した場合」「匿名での誣告、意図的にデマを流した場合」「党の基本理論や基本路線に反対する組織を作ったり参加した場合、集会やデモ、座談会を行った場合」「宗教活動やカルトに参加した場合」などが挙げられている。

ただし、これらの処罰対象行為は、2015年版と大きな違いがあるわけではない。工人日報は、中国の官製労働組合の中華全国総工会の機関紙であり、当局の意向を受け、限られた「友だちとの会話」という性格の強い微信もインターネットの利用であるからには規則適用の範囲になると「念を押した」可能性もある。新浪網、環球網など中国の多くのニュースサイトが同記事を転載した。

2018年版の「中国共産党紀律処分条例」が15年版と大きく異なる部分は、党中央の方針に「隠れて抵抗する」行為を重視した点で、処罰対象として「表裏が異なり、表では(党中央の方針に)に従い裏では違反し、上も下も欺く」などの場合を追加した。

また、党中央が腐敗の取り締まりや業務遂行状況を監視しするために派遣する「巡視巡察」チームに対して「干渉妨害したり改善要求に従わない」場合も処罰の対象とした。

習近平政権は国内政治で、「強力で一本化された指導体制の確立」と「庶民が納得する、清潔で高能率な党運営」を両立することに力を入れてきた。しかし、党員の処罰について「表では従い裏では違反し」といった文言を追加したことからは、実際には抵抗の動きが根強いことを感じ取ることもできる。(翻訳・編集/如月隼人

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