Record China 2018年10月19日(金) 8時20分
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18日、中国新聞網は、中国が「人工の月」の打ち上げを計画していると伝えた。写真は月。
2018年10月18日、中国新聞網は、中国が「人工の月」の打ち上げを計画していると伝えた。
記事によると、四川成都天府系統科学研究会が参加する「人工の月」構想は、2022年には初歩段階を実現し、2020年に最初の「人工の月」が発射される見込みだという。
記事は、「人工の月」という構想は、フランスの芸術家によるもので、後に米国やロシアも研究を行ったと紹介。特にロシアは、緯度が高くて日照時間が短いため、「人工の月」計画を進め、特製の反射鏡で宇宙から太陽光を地面へと反射させる計画だったが、最終的に鏡面の展開に失敗し、そのまま計画はストップしてしまったと伝えた。
しかし、「中国は関係する核心技術や基礎材料の面で成熟しており、実験を行う条件が整っている」と紹介。「直径3476キロの月は、地球から38万キロ離れた軌道を回っており、満月の時には地球の大部分に光を反射させることができている。未来の『人工の月』は、500キロ以内の軌道を回り、光強度の損失は38万キロよりずっと小さくなる見込みだ」という。
天府新区系統科学研究会の武春風(ウー・チュンフォン)主任は、「わが国の『人工の月』は、正確に言えば一種の携帯大型空間反射鏡の人造空間照明衛星だ。その照度は最大で月の8倍となる見込みである。計画では、20年に『人工の月』を発射して軌道に乗せ、照明をコントロールする全体的な実験を行い、22年には3つの『人口の月』を発射する予定だ。この時には、3つの巨大な反射鏡が交代で運行し、同一地区を24時間照らし続けることができ、太陽光の反射が地表を覆う範囲は3600~6400平方キロになる見込みである」と紹介した。
このような計画に、生物の休息など、生態環境への影響を心配する声もある。しかし武主任は、「『人工の月』の照度と照明時間はいずれも調整可能で、照明精度も数十メートルの幅で制御できる。『人工の月』は月の8倍の明るさだが、大気の運動などの影響を考えると、実際の照度は夏季の黄昏時と同じ程度になる。この時、人が感じる『人工の月』の明るさは街路灯の5分の1前後だ。しかも、場所と明るさを調整できるので、体内時計が狂う心配はない。『人工の月』が運行している間、人が夜空を見ても、特別明るい星が1つあるというだけで、多くの人が想像するような大きな月があるというわけではない」と説明した。
記事は、「人工の月」によって太陽光を十分利用することで、夜間の街路灯の電力を節約することができ、日照時間の短くなる冬季には、早い夜明け、遅い夕暮れの作用をもたらすことができると紹介。武主任は、「成都市の50平方キロの範囲内を例にすると、『人工の月』によって毎年約12億元(約195億円)の電気代を節約できる。また、地震などの自然災害によって停電が発生した時にも、『人工の月』の照明で恐怖感を和らげられるほか、救援活動などの役にも立つ」と語った。(翻訳・編集/山中)
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