2012年9月18日、米CNN（電子版）は、中国の農民工（農村部からの出稼ぎ労働者）の間でスマートフォンが急速に普及しており、彼らにとって社会とのつながりを進める重要なツールになっていると報じた。20日付で環球時報が伝えた。

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中国では現在、スマートフォンが爆発的に売れている。市場調査企業・IDCによると、中国のスマートフォン市場では、海外メーカー品の値下げや国産品の低価格化だけでなく、通信速度の高速化やキャリア各社による廉価な料金プランの設定が進んでいる。これらの要因によって、中国は今年中に米国を越え、世界最大のスマートフォン市場になるという。こうした背景に支えられ、アプリ市場や周辺機器市場、アクセサリー市場でも無数の企業が発展し始めている。

農民工はこれまで、従来型の携帯電話を利用して家族と連絡し職探しをするなどで社会と関わり、各種の情報を得てきた。業界関係者は「従来型の携帯電話でさえ、農民工にとっては“文化上の解放”と、“社会的身分の再取得”をもたらした」と話す。現在、どれだけの農民工がスマートフォンを利用しているかについて正確な統計は出ていないが、都市部で生活する若年労働者の間でスマートフォンが加速的に普及していることは間違いなく、彼らを社会と結びつける未曾有のツールとなっている。

“中国版ツイッター”と称されるミニブログ「微博（ウェイボー）」もその代表的なツールの1つ。今夏、ある出稼ぎ労働者が微博を通じて苦境を吐露したことをきっかけに民間組織が動き、労働者の子女向けのある学校が閉鎖の危機を免れた。彼らはこうしたツールによって、これまで社会に聞かれることのなかった自身らの声を社会に訴える発言権を得ることになった。（翻訳・編集/HA）