Record China 2018年10月3日(水) 11時30分
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2日、中国・新華社通信は、日本の科学者が何年も続けてノーベル賞を受賞している三つの要因を紹介した。
10月2日、中国・新華社通信は、2018年ノーベル医学・生理学賞に日本の京都大学特別教授の本庶佑(ほんじょ・たすく)氏が選ばれたことについて、日本の科学者が何年も続けてノーベル賞を受賞する要因は、研究への長年にわたる安定したサポート、常に危機感を持っていること、若い人材の育成重視の三つにあると分析している。
記事は、「ノーベル物理学賞、化学賞、医学・生理学賞の3部門は、科学の発展に貢献した画期的な研究成果に授与されるが、研究成果が日の目を見るまでには長い時間がかかる」とし、日本の文部科学省が公表しているデータを分析。「1940年代以降、全世界のノーベル賞受賞者が受賞の根拠となる研究成果を得た平均年齢が37.1歳、実際に受賞した時の平均年齢が59歳であり、研究成果を得てから受賞まで平均22年かかっている」としている。本庶氏も免疫抗体の研究成果を得たのは1992年であり、今回の受賞まで26年かかったという。
記事は、ノーベル賞受賞者を輩出している日本が危機感を持っているとも指摘している。日本政府が毎年発行している「科学技術白書」がまとめた所によると、日本の科学技術面の開発力が衰退の兆候を見せ始めているという。18年度の「科学技術白書」によると、世界の主要国の中で、日本の研究者の論文発表数が04年の6万8000本をピークに、15年には6万2000本に減っており、被引用度で世界トップ10%に入る質の高い論文数のランキングでも、日本は世界4位から9位にまで下落。政府の科学技術関連予算も、18年の投入額3兆8401億円は2000年の1.15倍で、世界の主要国の中で増加率が最も低いという。
記事は、今年2月の雑誌・東洋経済の特集記事「大学が壊れる」で、15年のノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章氏が「論文の数は研究資金、時間と人員の数で決まる。日本がこの三要素を悪化させ続ければ、将来ノーベル賞を獲るのは難しくなるだろう」との見方を示したことを紹介。また、16年のノーベル生理学・医学賞の受賞者・大隅良典氏らの有識者が「若者たちが安心して研究に打ち込める環境を作らねばならない」と呼び掛けていることにも触れている。(翻訳・編集/原)
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2018/10/2
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