中国で普及したモバイル決済、なぜ米国では普及しないのか―中国メディア

Record China    2018年10月8日(月) 11時40分

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5日、中国新聞網は、モバイル決済が米国ではあまり普及せず、中国で広く普及した理由について分析する記事を掲載した。資料写真。

2018年10月5日、中国新聞網は、モバイル決済が米国ではあまり普及せず、中国で広く普及した理由について分析する記事を掲載した。

記事は、モバイル決済の普及環境は米国の方がずっと良かったと紹介。「12年のスマートフォン普及率は、米国はすでに51%に達していたが、中国は同じ時期にわずか23%だった。しかも米国には、ペイパルやグーグルウォレット、アップルペイなど地元のモバイル決済方法があった」と指摘した。

しかし、その後中国ではモバイル決済が急速に普及した。記事によると、「16年の中国のモバイル決済規模は米国の約50倍に達した」という。そして、米中のモバイル決済の規模の差はさらに拡大し続けており、「19年には米国のモバイル決済の総額が15年の2.6倍に増加する見込みだが、中国のモバイル決済の総額は7.4倍に増加する見込みだ」と伝えた。

ではなぜ米国ではモバイル決済がそれほど普及しないのか。記事はその理由について「必要性がないからだ」と分析した。北京郵電大学の曾剣秋(ズン・ジエンチウ)教授は、「発達した伝統的な非現金支払いネットワークが、米国でモバイル決済が主流となることを阻害している」と分析。つまり進んだクレジットカードシステムがあるためで、「米国ではショッピングセンターからタクシーまでカード払いができ、米国人もクレジットカードの使用がすでに習慣となっている。そのためモバイル決済をすぐにでも使用する必要性を感じていない」と指摘した。

記事によると、「中国ではクレジットカードの普及率は3人に1枚の割合だが、米国では1人平均3枚持っており、米国人からするとクレジットカードで解決できるのに、なぜわざわざモバイル決済が必要なのかという考えになる」という。

記事はまた、米国のクレジットカードは、盗用された場合の保障制度が完備されているほか、一部のクレジットカードには航空券を購入してフライトに遅延が発生した場合、遅延期間中の飲食や宿泊を保障するなどのサービスが付いているものもあることを紹介した。

経済学者の宋清輝(ソン・チンフイ)教授は、「多くの米国人消費者はモバイル決済の存在を知っているが、進んだクレジットカードシステムがすでに消費者のニーズを満たしているため、モバイル決済はあってもなくてもいいものになっている。これも米国でモバイル決済が普及しない理由の1つだ」と分析しているという。(翻訳・編集/山中)

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