Record China 2018年10月19日(金) 12時20分
拡大
中国が開発を進めてきた最新鋭ステルス戦略爆撃機「H20」が「近く試験飛行を行う見通し」と日本メディアが報じた。試験飛行には米国との関係が悪化する中、対決姿勢を示す意味合いもありそうだ。写真は中国空軍。
2018年10月19日、中国が開発を進めてきた最新鋭ステルス戦略爆撃機「H20」を中国国営テレビがこのほど、取り上げた。H20は核兵器の搭載が可能とされ、日本メディアは「近く試験飛行を行う見通し」と報じている。試験飛行には米国との関係が激しくなる一方の貿易戦争などで悪化する中、対決姿勢を示す意味合いもありそうだ。
中国網によると、中国中央テレビ(CCTV)は最近、ドキュメンタリー「永遠の軍魂」第3話を放映。番組では「30年弱の追跡を経て、中国の航空産業は大きな進歩を実現し、航空新装備品が次々と誕生している。大型輸送機Y20、第4世代ステルス戦闘機J20が正式に配備され、新型長距離戦略爆撃機H20の開発に重大な進展があった。中国空軍は正式に『20時代』に入った」などと伝えた。
中国が新しい長距離爆撃機を開発していることが明らかになったのは2016年9月。中国空軍の馬暁天司令(当時)が空軍開放イベントでメディアから中国の未来の爆撃機の発展に関する質問を受けた際に、「中国空軍は次世代長距離爆撃機を発展中」と回答した。中国空軍が次世代爆撃機の開発に言及したのは初めてだった。
中国航空工業集団は今年5月8日、宣伝動画「大国の離陸」を発表。宣伝動画の最後では全体が布で覆われた新型機の輪郭の写真が公開された。この新型機がH20とされている。
各種情報を総合すると、H20は尾翼のない全翼機で、外観は米軍のステルス爆撃機B2とよく似ているといわれる。武装など詳しい性能などはベールに包まれているが、通常兵器と核兵器の両方の運用が可能という。10日付の環球時報英語版は軍事専門家の「電子機器などのテストを終え試験飛行が近い」との見方を紹介した。
今年8月に米国防総省が公表した中国の軍事動向に関する報告書によると、H20の航続距離は8500キロ以上と推定される。環球時報は5月、H20の航続距離を1万2000キロ以上とみる専門家の分析を伝えており、中国空軍は米軍の一大拠点であるハワイを標的として視野に入れている可能性がある。
中国空軍の現在の主力爆撃機は、旧ソ連機を原型とするH6K。H6Kは西太平洋にしばしば飛来し、米空軍基地のあるグアム島などの攻撃を想定した訓練を重ねているとみられている。H6K 以上の攻撃能力を持ち、レーダーに捉えられにくいステルス性能を備えたH20の実戦配備はかなり先になる見通しだが、試験飛行には西太平洋での米国の軍事的優位を崩す狙いが込められているとみられ、米中のせめぎ合いがますます強まりそうだ。(編集/日向)
この記事のコメントを見る
Record China
2018/9/27
2018/10/5
2018/10/15
2018/8/25
2018/8/5
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る