The World Video 2018年10月19日(金) 18時40分
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17日、中国の陝西省漢中市でミカンを積んだトランクが事故を起こし、積荷が周辺の村民に奪われる騒動に発展した。
2018年10月17日、中国の陝西省漢中市でミカンを積んだトランクが事故を起こし、積荷が周辺の村民に奪われる騒動に発展した。澎湃新聞網が伝えた。
当日、32トンのミカンを積んで走行していたトラックは、不注意から前方の車に衝突してしまい、車体が大きく変形。この状態で目的地の北京まで行くのは不可能だと判断し、運転手は少しでも損失の足しにしようと車を高速道路から付近の一般道に移動させ、原価割れでミカンを販売した。最初は負傷した運転手を手伝い、多くの人がお金を払って買っていたが、そのうち人が増え現場は混乱し、お金を払わずに持ち去る人が続出。さらに、事故現場が学校の通学路の近くと言うこともあり、下校時間には子ども連れの親も多く見られみかんを持ち去る人が少なくなかった。
運転手は泣きながら奪わないよう求め、群衆の中にも強奪行為を制止する人がいたが効果はなかった。最終的に警察の登場で事態は収束したが、運転手は「大部分の人がお金を払って買っており、お金を払わずに持ち去った人は全体の約3割」と語っており、約1時間にわたって行われた強奪で少なくとも1トンのミカンが持ち去られたという。
近年はマナーが問題視され、横転したトラックの積み荷の回収を手伝うケースも見られているが、強奪行為は絶えず発生しており、2014年1月には河南省南陽市の高速道路でリンゴ20トンを積んだトラックが横転し、積み荷のほとんどが強奪された。2015年8月には山東省の高速道路で家畜を乗せたトラックが横転し、散乱したヒヨコが近くの村人たちに持ち去られ、2016年1月には雲南省昆明市の高速道路で、トラックから散乱したミカンを周辺の村民が持ち去るという騒動があった。2017年6月には、陝西省延安市でトラックが木に衝突し横転し、散乱した魚が持ち去れた。2018年でも同様の騒動が報じられており、4月には江西省九江市の高速道路で横転したトランクから散乱したリンゴが周辺住民井強奪され、8月には山東省徳州市で横転したトランクからモモが持ち去られた。
こうした強奪行為が絶えないこともあり、ネットでは「まさに弱り目にたたり目だな」と運転手に同情する声がある一方で、「強奪行為は完全に火事場泥棒。許してはいけない」と強奪行為を批判する声が殺到している。(翻訳・編集/内山)
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