<在日中国人のブログ>古い建物との別れを惜しむ日本の「解体文化」、中国も学んでみては?

Record China    2012年10月17日(水) 23時28分

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14日、華字紙・日本新華僑報の蒋豊編集長のブログに「中国も日本の『解体文化』を学べばよい」と題した記事が掲載された。写真は8月、解体が決まった北京の映画撮影所「北京電影制片廠」。映画「さらば、わが愛/覇王別姫」など多くの名作が撮影された。

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2012年10月14日、華字紙・日本新華僑報の蒋豊(ジアン・フォン)編集長のブログに「中国も日本の『解体文化』を学べばよい」と題した記事が掲載された。作者は同紙解説員の倪亜敏(ニー・ヤーミン)氏。以下はその内容。

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日本の新聞報道によると、1891年に建てられた日本最古の立体交差駅、JR折尾駅(北九州市八幡西区)が老朽化に伴い、年内に解体されることを受け、13日、地元住民らがお別れイベントを開催した。120年以上の歴史を誇る古い駅舎に感謝を伝え、別れを惜しむのだという。

同じようなイベントは日本各地で行われている。2度と会えない古い建物に対する愛着や感謝を表すのだ。古い建物はその瞬間、まるでそこに生きているかのように光り輝き、人々の心の中に美しい思い出として刻まれる。これと同時に人々は時代の変化を痛感し、建物との別れを受け入れるのだ。

このような儀式は日本の「解体文化」の一部となっている。中国も経済の飛躍的な発展に伴い、多くの都市で大々的な解体が行われているが、残念なことに日本のような「解体文化」はまだ形成されていない。「解体」と聞くと、マイナスのイメージしか沸いてこないのは、日本のような文化的要素が足りないからだろう。

実は日本も1950〜1960年代には歴史的価値の高い多くの建物が解体の憂き目に遭っている。東京は歴史上の“江戸”とは異なり、1964年の東京五輪以降に作られた全く別の街だと非難する人もいた。それでも日本社会は「解体」に様々な要素を加え、都市景観を変化させながら、国民の素養を高め、社会全体を向上させたのである。

そこには「人情的」な要素のほか、「法的」な要素も加えられた。1950年に制定された「文化財保護法」では、貴重な歴史的建物を解体する際は法的な手続きが必要と定められている。

「時間的」な要素もある。東京都は震災対策として、墨田区の木造住宅密集地の解体・整備を計画しているが、政治的な成績を気にして焦って進めようとはしていない。解体に7年、整備に5年の時間が設けられている。解体ブームの真っ只中にいる中国も、隣国・日本のこうした「解体文化」を学ぶべきだろう。(翻訳・編集/NN)

●蒋豊(ジアン・フォン)

25年以上にわたってメディアの仕事に携わる。1999年創刊で年間発行部数324万部を誇る日本の中国語紙・日本新華僑報編集長。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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