2012年10月15日、中国で国家公務員試験の申し込みが始まった。今年の募集人数は過去最多の2万839人。これに200万人近くが受験し、競争率は90倍に達するとみられている。環球時報が伝えた。

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記事は、公務員人気がこれほど高いことについて、「欧米ではこれほど熾烈な競争にわざわざ身を投じる人はいないだろう。だが、中国ではそれでも自ら競争の波に飛び込む人が年々増えている」と指摘。その理由に「公務員になれば良い暮らしができる、運命が変わると思っている人が多い」ことを挙げた。

改革開放初期の中国では公務員人気はそれほど高くなかった。だが、近年は税収が増えたおかげで待遇も改善され、人気はうなぎ上りに。抜群の安定性も大きな魅力の1つといえるだろう。

記事は、国家公務員の人気が高いということは、執政の中枢に全国の優秀な人材が集まってくるということになるため一概に悪いこととは言えないが、逆に言えば、安定した仕事に就きたい人がこれほど多いということになる、と指摘。

昨今、中国各地で起きている騒ぎの多くは、人生に喜びも生きがいも感じられない層が中心となって起こしている。まずは誰にでも平等にチャンスが与えられる社会になるべきで、たとえチャンスが生かせなくても人としての尊厳もないような生活を送るようなことがあってはならない。

中国社会で本当にそれが実現された時、うっぷん晴らしのような騒ぎが起きることはなくなるに違いない、と記事は結んでいる。（翻訳・編集/NN）