中国の劉昆（リウ・クン）財政部長は24日、全国人民代表大会常務委員会第6回会議で、中国の全国有企業の管理総合状況を発表した。2017年末時点における資産総額は全企業合計で424兆5000億元（約6853兆3000億円）とした。中国メディアの新京報などが伝えた。中国政府が国有企業の資産状況を発表したのは初めてという。

国有企業のうち、金融企業を含まない企業の国有資産総額は183兆5000億元（約2964兆2000億円）、金融企業の国有資産総額は241兆元（約3893兆5000億円）だった。中国では公立教育機関や公立病院など公共性の高い事業を行う団体が行政事業単位と呼ばれている。行政事業単位の国有資産総額は30兆元（約484兆7000億円）だった。

金融企業・非金融企業の資産総額の合計は424兆5000億元（約6853兆3000億円）になる。日本取引所グループによると、東京証券取引所一部上場企業の18年9月28日時点における時価総額は675兆7522億円だった。2つの数字の性格は同じではないが、規模感として、中国の国有企業の資産総額は東証一部上場企業の時価総額の10倍程度に達したことが分かる。なお、金融企業の負債総額は217兆3000億元（約3507兆5000億円）と発表された。

金融企業が国外（香港、マカオを含む）に対する投資規模は2017年末に18兆1000億元（約292兆2000億円）に達し、2013年時点の約5割増になったという。（翻訳・編集/如月隼人）