Record China 2012年10月29日(月) 9時37分
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25日、フランス・パリに本部を置く国際エネルギー機関(IEA)はこのほど、世界経済の減速と原油増産などを背景に、世界の石油需要の伸びが鈍化し、原油価格が緩やかに下落すると予想した。写真は江蘇省南通市のガソリンスタンド。
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2012年10月25日、フランス・パリに本部を置く国際エネルギー機関(IEA)はこのほど中期石油市場報告を発表した。同報告は今後5年間の世界の石油市場について、世界経済の減速と原油増産などを背景に、世界の石油需要の伸びが鈍化し、原油価格が緩やかに下落すると予想した。
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報告は、2016年までの世界の石油需要の年平均増加率をこれまでの予想(1.3%)を下回る1.2%と予測。世界の石油需要は今年の日量8979万バレルから2016年には9500万バレルに達するとした。北米と欧州の石油需要は、2011年にはそれぞれ日量2410万バレル・1440万バレルだったが、2013年には2380万バレル・1370バレルと、徐々に減少すると見られる。その他の地域では石油需要が緩やかに増加する見通し。
報告はまた、5年後には世界の石油供給量が日量1億200万バレルに達し、需要を上回るだろうと予想。さらに、石油供給に有利な情報として、▽リビアの戦後の石油生産量が急速に回復しつつある▽サウジアラビアの石油生産量が30年ぶりの高水準にある▽イラクの石油生産量が10年以内に2倍となる見込み▽北米のシェールガスなど非在来型エネルギーの採掘に進展が見られる―などを挙げた。
報告はさらに、北米は5年後までに徐々に原油の自給自足を実現するほか、OPEC(石油輸出国機構)の危機対応に向けた遊休生産能力も高まり、現在の365万バレルから5年後には500万バレル以上に達するだろうと予測した。
OPECは先ごろ、2012年の石油需要の1日あたり増加量を80万バレルに下方修正している。OPECはこれについて、世界経済の疲弊によるものとし、「世界の石油需要は、不安定な世界経済、工業生産の鈍化による影響を引き続き受けるだろう」と指摘した。
米国、EUなどの経済の不確定性が世界の石油需要に影響している。
日本とインドはそれぞれ福島原発事故と夏季の停電の影響で石油に対する需要が高まっている。
IEAのマリア・ファン・デル・フーヘン事務局長は、「石油市場が緊迫していた状況はまもなくひと段落し、徐々に緩和に向かうだろう。報告に示される石油需給のバランスはより合理的となった」との見方を示す。
一方あるアナリストは、「世界の石油需要の伸びが鈍化していることは積極的なシグナルではない。これは世界経済の先行きに対する悲観的な見方の表れであり、世界経済に再び警鐘を鳴らしている」とした。
石油需給関係の変化に伴い、石油価格は下落するだろうか?IEAの専門家はこれについて、「石油価格は安定化に向かうが、しばらくは依然として比較的高い水準を保つだろう。2017年にはEU、米国、日本の石油輸入平均価格が1バレルあたり89ドルとなり、今年の107ドルを下回るだろう」とした。(提供/人民網日本語版・編集/TF)
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