「月給2.5万円でもいい」大学生の就職観に顕著な変化―中国

Record China    2012年11月9日(金) 6時12分

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8日、近年の中国では高学歴の若者が就職難に陥っている。そのため、多くの大学生が目先の高待遇よりも将来性を見すえて就職活動を行う傾向が出てきた。写真は2012年11月、上海財経大学内で行われた上海市初の外資企業のみによる学内企業説明会。

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2012年11月8日、近年の中国では高学歴の若者が就職難に陥っている。高等教育機関で教育を受けた人材が急増し、市場価値が下がったためだ。そのため、多くの大学生が目先の高待遇よりも将来性を見すえ、長期的なキャリアを考慮して就職活動を行う傾向が出てきた。河南省石家庄市の地方紙・燕趙都市報の報道では、市内の6割超の大学生が「月給2000元(約2万5000円)でもいいから就職したい」と考えているという。

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成績優秀者のみに機会の与えられる学校推薦、各家庭の家柄や人脈に左右される人づての紹介、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を通じた企業への直接応募…就職にはさまざまなアプローチ方法があるが、やはりどんな学生にも門戸が開かれているのは、求人フェアである。企業の担当者と直接会えることも相互理解につながり、機会は公平に与えられるからだ。石家庄市の世論調査機構によると、市内の72.7%の大学生が、最もよく利用する就職の窓口として求人フェアを挙げている。

就職難を受けて、志望企業や職種の選び方にも変化が現れてきた。先の調査では、志望先を決める時に重視するのは「会社の将来性、ポテンシャル」が84.7%、「自分の興味に合っている」が46.7%で、数年前までかなり重視されていた給与額は以前ほど求められなくなってきている。「月給2000元ならば採用を受け入れられる」とした学生が実に64.7%に上り、就職予備軍の彼らが数年前よりも現実的になっている傾向が見て取れる。就職当初は収入が少なくても、着実にキャリアを積んでいくことが将来につながると考える学生が多いようだ。

会社の将来性と同様に、学生が重視する要素がある。それは企業の所在地だ。54.0%の学生が「大都市か経済発展区で就職したい」と考えており、地方の中小都市は敬遠傾向にある。中には、希望の職種に就くよりも都市部に残ることを望んで、待遇のかんばしくない大都市の企業にあえて就職していく学生もいるという。よって、西部や内陸部、農村地帯では、大量のポストを空席にして優秀な人材を待ちわびる企業が多いという。(翻訳・編集/愛玉)

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