Record China 2012年11月9日(金) 11時50分
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9日、フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第3戦「中国杯」がこのほど閉幕した。ここしばらく控えめだった日本車メーカーの態度から一転、レクサスは中国杯の首席スポンサーとして積極的な動きを見せた。写真は浙江省杭州市にあるレクサス販売店。
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2012年11月9日、フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第3戦「中国杯」がこのほど閉幕した。ここしばらく控えめだった日本車メーカーの態度から一転、レクサスは中国杯の首席スポンサーとして積極的な動きを見せた。また、広州モーターショーは日本車メーカーがこぞって欠席するのではとささやかれていたが、トヨタとレクサスが真っ先にメディア宛に招待状を送付し、噂を払拭した。中国青年報が伝えた。
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日本が尖閣諸島を国有化したことによる日系ブランド危機で、日本車の中国での販売台数は40%以上減少している。調査会社イプソスが実施した日本車に対する消費者の態度・行為に関する調査報告によると、中国人消費者の日本車に対する態度はマイナスに向かっており、事件前よりも37%多い約60%の消費者が「日本車が好きではない」と答えた。また、大多数の回答者は「日本車は今後、中国市場で人気を落とす」と予想し、「1〜2年は下り坂が続くが、その後は徐々に回復する」とした人は57%、「日本車の市場シェアはますます下がり、3〜5年間は挽回が難しい」とした人は30%だった。しかし、日本車購入に関する質問では60%以上の回答者が「今後車を購入する際は中立的な態度をとる」と傍観的な態度を示した。
60%以上の「中立的」な消費者をいかに取り込むかが、今後の日本車ブランドの最重要任務となる。これは日本車同士の激しい戦いが繰り広げられることを意味している。
注目すべきは、消費者が日本車に対して反感を持った理由だ。消費者は、「内と外、対中国と対外国で態度が違う。中国市場で販売しているのは淘汰された古い車種ばかり」といった点に不満を感じており、多くの人が「日本車メーカーは中国市場を軽視している」と考えている。時代の変化に対応できず、消費者のことを尊重できないメーカーは、日本車が軒並み打撃を受けている状況の中、さらなる挫折を経験するだろう。
レクサス中国の野崎松寿・執行副総経理(副社長)は今回の危機をしっかりと分析している。野崎氏は「トヨタ本社は需要に基づきレクサスの対中輸出を削減した。これはディーラーの利益と安定した市場供給を保証するためだ」と指摘する。輸出を調整する一方で、レクサスは今年の販売予想を下方修正した。
野崎氏はまた、「ディーラーの利益を保護するべく、レクサスは生産・供給面の管理をより一層強め、在庫の増加や資金調達圧力を回避する。また、様々な金融保険政策を通じ、販売促進計画を進め、レクサスファイナンスを通じてディーラーにより優遇されたローンサービスを提供、資金繰りを助ける。一連の措置により、レクサスディーラーの難関突破を後押しする」と述べた。
世論からの攻撃を避けるため、多くの日本車メーカーが沈黙を保つ中、レクサスは「中国杯」のスポンサーとなり、「フィギュアスケート無料開放デー」などのイベントを開催し、一般客に開放した。現在の厳しい情勢の中、このような公益活動を行うことは逆効果となる可能性が極めて高く、「計算高い」と見られる可能性もあった。しかし野崎氏は「フィギュアスケートの支援は、レクサスの中国社会事業参加の一歩と言える。レクサスは支援を通じて中国社会に積極的に溶け込み、社会と大衆への貢献を示して生きたい」と語る。
日本車メーカーにとって「中国に溶け込む」のは最も難しいことだ。日本車ボイコットのムードは中国全土で高まり続けているが、政治だけが原因ではない。日本車に対する中国人の信頼が低下したせいなのだ。トヨタの「リコール事件」以来、信頼の低下は蔓延し続けている。現在の日本車の危機も、このような抑圧された感情と関係があるに違いない。では、どのように消費者の自信を取り戻せばよいのか?沈黙で解決できないのは確かだ。
このほど発生した日本関連の抗議デモで車を破壊されたオーナーに対し、一汽トヨタ、広汽トヨタ、東風日産などは自発的に支援と補償を提供したが、これはいい例と言える。世論が何といおうと、「消費者に対して責任を負う」態度は企業が生命力を維持するための要であり、優秀な企業であれば、政治的な事件や企業の危機に直面しても、その志を失うことはない。
「変化は、期待を超越する」。これはレクサスの今回の広州モーターショー出展のテーマだ。このテーマは現在日本車が直面している危機とあいまって、日本車メーカーに次のような問題を提起している。「中国市場でどのように変化すれば、消費者の期待を真の意味で超越することができるのか?」。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/内山)
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