人民網日本語版 2018年11月21日(水) 15時40分
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テクノロジー要素を取り入れた展示が、最近ますます増えてきており、こうした流れを受けて「没入型」展示も登場している。
テクノロジー要素を取り入れた展示が、最近ますます増えてきており、こうした流れを受けて「没入型」展示も登場している。いわゆる「没入型」展示とは、3DやVRなどの最新技術を取り入れ、人々の感覚器官による体験や認知体験を利用して雰囲気を生み出し、参観者にインタラクティブな活動に参加しているような気分にさせる展示スタイルを指す。目新しい展示スタイルは、多くの参観者の興味を引いているものの、粗製乱造された「没入型」展示も一部存在し、少なからぬ批判の対象となっている。中国青年報が伝えた。
中国青年報社社会調査センターと問巻網はこのほど、1980人を対象とした調査を実施。これによると、「『没入型』展示が好き」と答えた回答者は71.5%に上った。「『没入型』展示における最も魅力的な要素は?」との問いに対し、「インタラクティブに設計されているので、自分が参加している感覚をより強く得られる(61.6%)」が最多だった。また、より質の高い「没入型」展示を期待している人は77.9%を占めた。
回答者の年齢別構成をみると、「00後(2000年以降生まれ)」が1.4%、「90後(1990年代生まれ)」が28.8%、「80後(1980年代生まれ)」が53.6%、「70後(1970年代生まれ)が11.4%、「60後(1960年代生まれ)」が3.8%だった。
〇回答者の71.5%が「没入型」展示好む
回答者のうち「没入型」展示を見学したことがあるとした人は78.9%に上り、71.5%が「没入型」展示を気に入っていると答えた。
上海で貿易関係の仕事をしている肖旻さん(仮名)は、「没入型」展示が大好きだという。彼女は今年すでに「没入型」展示を2度見学に行っていると言い、「一つは、ミュージカルをテーマとした展示で、シーンが素晴らしく、パフォーマンスにも参加できた。もう一つは、ゲームを中心とした展示で、多くのハイテクが融合されており、身体を使った動きを存分に体験できた」とした。
「『没入型』展示において最も魅力的な要素は?」という問いに対しては、「インタラクティブに設計されているので、自分が参加している感覚をより強く得られる(61.6%)」が最多だった。このほか、「臨場感をもって、様々な感覚器官を働かすことができる(53.6%)」、「バラエティに富んだ要素が展示され、趣味性が極めて高い(51.7%)」、「表現スタイルがシンプルで、内容が分かりやすい(37.3%)」、「音響や照明が効果的で、視覚体験が豊か(30.1%)」、「内容がより深く掘り下げられており、思考や想像力が大いに刺激される(14.7%)」などの回答が挙がった。
〇回答者の77.9%が「より質の高い『没入型』展示を期待」
北京でセルフメディア関係の仕事に携わる方凱凱さん(仮名)は、先ごろ友人と一緒に、あるアーティストをテーマとした「没入型」展示を見学したが、その展示効果は、期待していたほどではなかったとし、「展示エリアでは、光と影によるさまざまな特殊効果を駆使していたが、その効果は今一つだった。展示を一通り見終わったあとも、一貫したストーリー性が感じられなかった。しかも来場者が非常に多かったので、かなり混み合っていた」とした。
現在の「没入型」展示における問題点に関する調査では、主に、「入場料が不当に高く、中身がそれに伴っていない(55.2%)」、「他の展示をコピーしたような内容で、目新しさが感じられなかった(54.2%)」といった声が挙がった。このほか、「やけに誇張されており、上っ面が派手なだけ(37.0%)」、「展示のクオリティが低く、設備にも不備があった(30.6%)」、「インタラクティブ活動がわざとらしく粗が目立ち、リアル感がない(20.4%)」、「照明による光と影の演出がお粗末で、視覚体験が良くなかった(14.3%)」などが問題点となっている。
方さんは、「アートとは通常、大衆と一定の距離があるものだ。だが、『没入型』展示は、その距離をぐっと近づけることができる。今後の発展の方向性としては、音響や照明だけではなく、その他の要素も取り入れて、展示をより活き活きとしたものとしてほしい」との見方を示した。
回答者のうち、「今後はより質の高い『没入型』展示を期待している」とした人は77.9%に上った。「没入型」展示の質の向上については、「来場者が参加しやすいインタラクティブ活動を企画してほしい(60.2%)」、「展示内容の一貫性を重視してほしい(53.1%)」、「展示は、あくまでも内容第一として、形式と内容を上手く組み合わせてほしい(52.3%)」、「来場者のターゲットを絞り、そのグループ別のデザインをした方がいい(40.2%)」、「展示の境界を越えたコラボレーションを強化し、さらにバラエティに富んだ内容にしてほしい(24.1%)」などの提案が寄せられた。(編集KM)
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