「国旗騒動」だけじゃない!中国マラソン大会で増える問題行為=「代走」や「ショートカット」も―中国メディア

Record China    2018年11月22日(木) 11時10分

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20日、中国メディアは、今月18日の蘇州マラソン大会で中国の選手が国旗を投げ捨てた行為が騒動となったことを受けて「中国のマラソン大会全体で問題行為が増えている」と伝えた。写真は蘇州マラソン大会。

2018年11月20日、中国新聞網は18日蘇州マラソン大会で中国の選手が国旗を投げ捨てた行為で騒動となったことを受けて「中国のマラソン大会全体で問題行為が増えている」と伝えた。

記事はまず、18日の蘇州マラソン大会で、ゴール直前でアフリカ人選手とトップ争いを繰り広げていた中国の何引麗(ハー・インリー)選手が、ボランティアに渡された国旗を投げ捨てた行為が物議を醸したことを紹介。一部で選手に対する批判の声も上がったが、「徐々に、『ゴール間際に国旗を渡す』という取り決めをしていた大会運営側への批判が高まった」としている。

その上で、今回の騒動は「氷山の一角」であるとし、中国国内のマラソン大会の急増(2010年から2017年の間に大会数は13から500へ増加)とともに大会中の問題行為も増えていることを紹介。例えば2016年の深センで行われた大会では、女子の部の上位10人の中に男性が2人交ざっていたという。こうした「代走」は、ほかの会場でも起きていると記事は指摘した。

また、2017年の上海での大会では、あるランナーが別のコースを通って完走した。このランナーは後に記録を取り消され、2年間同大会への出場を禁止されたという。このほか、ドーピングやコースを外れてショートカットを行うなどの行為が発生している。時間測定システムとGPSの位置情報システムが一体となった「計測タグ」のすり替えも多くの選手の「ショートカット」手段となっているという。技術の進歩により、こういった不正行為も明るみに出てきているようだ。

記事はまた、普段走ることに慣れていない人がマラソン中に突然死したケースが2015年から2017年の間14件も発生したとし、大会の前からしっかり準備を整えることも重要と指摘。

このほか、大会主催者側のスポンサー管理体制が甘く「資金不足」を招き、入賞者に賞金を支払えない例もあるといい、ある大会では入賞者に半年以上賞金が支払われず、ついには政府が20万元(約326万円)を立て替えたという。同様のケースは相次いでおり、賞金が支払われない問題を解決する専門集団まで出現していると伝えられている。

記事は、こういった問題が相次ぐ背景を、マラソン大会は年に1度開催されるため、管理団体の人間も普段は別の仕事に従事し、その道のエキスパートでないことが関係していると分析している。

記事は最後に、2018年に入って以降、不正行為を厳しく罰する団体が増えてきており、長春マラソン大会では不正をした19人が記録の取り消しと2年間の大会出場禁止処分となったと紹介。「大会の参加者と管理者双方の『質』を高めていくことが、中国のマラソン大会を『国際化』させる鍵である」と論じた。(翻訳・編集/和田)

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