Record China 2018年11月24日(土) 20時0分
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香港メディアの文匯報は23日、「なぜ韓国は突然、慰安婦財団を解散したのか」と題する記事を掲載した。写真は韓国ソウルの慰安婦像。
2018年11月23日、香港メディアの文匯報は、「なぜ韓国は突然、慰安婦財団を解散したのか」と題する記事を掲載した。
記事は、21日に韓国政府が「日韓慰安婦協議」に基づき設立した「和解・癒やし財団」を解散すると発表したことを紹介。「この財団の管理を担当していた女性家族部は、外交部と共に財団運営について関連団体や関係者から意見を広く取りまとめ、財団事業を終了することに決めた」と伝えた。
その上で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は日韓慰安婦合意には重大な欠陥があると強調していたが、韓国外交部は日本や国際社会からの批判を避けるため、「慰安婦合意を破棄しないこと、日本政府に慰安婦問題の再交渉を求めないこと、『和解・癒やし財団』を解散しないこと」にしていたと指摘した。
ところが21日に突然、韓国女性家族部が解散を発表したと記事は紹介。その理由について、「国民と世論の反応を考慮したからだ」と分析した。実際、「韓国国民の多くが不満と反対を表明しており、日韓の合意で慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決したというのは、感情的に受け入れがたいものだった」としている。また、「被害者及び関係団体からの強い抗議」や、「合意に至るまでの秘密協議の状況が暴露され、日韓の政治協議が正常に行えなくなったこと」も原因として挙げている。
記事は、日韓慰安婦合意には確かに重大な欠陥があるとしつつも、「朴槿恵(パク・クネ)政権と安倍政権との間での合意であり、これを破棄しないことは文政権にとっていくつかの利点がある」と指摘。それは、「国家としての威信を保てること」、「責任を全て朴元大統領に押し付けられること」、「金で慰安婦問題を解決しようとした安倍政権に責任を要求できること」、「この先日本政府に対し再び慰安婦問題を提出する余地ができたこと」だという。
しかし記事は、問題の本質は「和解・癒やし財団」の解散が事実上、「日韓慰安婦合意」の破棄と同等の意味を持つことにあると指摘。「和解・癒やし財団」の解散で、日韓の「攻守」の立場が逆転し、日本政府は強制徴用問題や竹島問題について「攻勢」をより強め、国際社会において韓国政府の道徳や信用度を攻撃してくる可能性があると分析した。また、朝鮮半島の和平や核問題でも米国からの圧力を受けるようになるだろうとしている。
結びに記事は、「韓国政府は『日韓慰安婦合意』に重大な欠陥があると考えているなら、日本政府に対し正式に再協議を要求すべきで、日本を説得し続けることが問題解決の王道だと思う」と主張した。(翻訳・編集/山中)
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