人民網日本語版 2018年11月24日(土) 0時40分
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「最近全くついてないと思って考えてみたら、11月の錦鯉をまだ転載していなかった」というつぶやきがネット上でしばしばみられるように、錦鯉は単に美しい魚というだけでなく、ネット上では高い人気を誇る「ラッキーアイテム」。
「最近全くついてないと思って考えてみたら、11月の錦鯉をまだ転載していなかった」というつぶやきがネット上でしばしばみられるように、錦鯉は単に美しい魚というだけでなく、ネット上では高い人気を誇る「ラッキーアイテム」。こうした若者たちは、「両親は迷信にとらわれている」と言いながら、新種の「迷信」にハマりつつあるのかもしれない。中国新聞網微信(WeChat)公式アカウントが伝えた。
〇ラッキーアイテムの「錦鯉」
陳渓さん(仮名)は微博(ウェイボー)アカウントを開設してからというもの、「幸運が舞い込む」といわれているさまざまな微博トピックや画像をさかんに転載している。
一般的に、「努力を積み重ねれば幸運に恵まれる」と言われているが、転載に勤しむこれらの人々は、「努力して錦鯉を転載し続ければ、さらなる幸運に恵まれる」と信じているようだ。
19歳になる孫岩さん(仮名)は、「錦鯉に本当に御利益があるのかどうかは分からないけれど、努力と一攫千金は決して無関係ではないと思う」としている。
孫さんは、「普段から迷信を信じている」としており、懸賞や各種錦鯉に関する微博をしょっちゅう転載している。懸賞に当たって欲しいと願いつつも、「当たらなかった場合、その運気はダイエットや就活に使われているんだ」と自分を慰めているのだという。
〇若者たちの簡易版「恋愛指南」である「星座」
いったん「迷信」にハマった若者たちはコメントや文章などを書く場合もその内容に気をつけるようになり、婚活や外出の際も様々なこだわりを気にするようになる。そんなこだわりの一つに星座がある。
つまり、おうし座はおとめ座の相手を探すべきで、うお座とさそり座は相性が抜群、いて座はしし座と相性が良い、といった具合だ。
多くの人は、交際相手を探すとき、他の条件はさておき、まず星座の相性をチェックする。これは若者たちにとって、いわば簡易版「恋愛指南」のようなものなのだ。
〇物事がうまくいかないのは「水逆」のせい
ここ数年、もう1つ話題となっているホットワードがある。それが「水逆(水星逆行)」だ。占星学によると、水星は記憶や交通、通信などを司っており、水星が「逆行」する時期はしばしば物事がうまく進まなくなる。そのため、人々は連絡や電子製品、交通などの面でのトラブルに遭いやすくなり、感情的にも落ち込みやすくなるとしている。
しかし現在、「水逆」という言葉はすでにネット流行語となっており、物事がうまくいかないと感じた時、自虐的な意味を込めて、この言葉を使うようになっている。
大学を卒業したばかりの蘇安さんは、「『水逆』という言葉は、自分にとって1つの代名詞のようなもの。誰でもついている時期ばかりということはなく、常にうまくいかない時期というものがある。気持ちが落ち込み、何もかもがうまくいかなくなるような時期を私は『水逆』と呼ぶことにしている」とした。
だが、天文学者に言わせると、「水逆」はそれほど特別な現象とは言えないという。中国科学院北京天文台の卞毓麟教授は、「水星逆行という現象は、発生後から次に発生するまでの時間が比較的短いというだけで、逆行そのものは人体にとって何ら影響を及ぼすものではない」との見方を示している。
こうした若者たちに対し、「若者が星座や錦鯉などの迷信にハマる現象は、結局のところ、努力するのが面倒なだけ。ひたすら棚から牡丹餅のような事が生じないかばかり考えながら、現実に見放されていると言っているようなもの」とする人もいる。
同様に、香港メディアも今年7月、若者たちが迷信にハマる現象について報道している。それによると、このような傾向の背景にあるのは、香港地区の若者たちが抱えている「ストレス」と「不安感」だとしている。
タロットカードにしろ錦鯉や水逆、運勢であれ、人々はこうした様々なものから、それがもたらす慰めを得ている。そしてほとんどの人が、これらは実際には何の役にも立たないとわかっていても、そんなことはまるで気にしていないようだ。
あなたにとって、自分を救ってくれるものとは一体なんなのだろうか?そのことについてじっくりと考えてみれば、もしかしたら幸運なことが本当に起こるかもしれない。(編集KM)
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