Record China 2018年11月29日(木) 9時40分
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27日、華字紙・中文導報(電子版)はこのほど、「アジア各国との賃金格差が縮小し、日本の魅力が低下している」とする記事を掲載した。写真は東京。
2018年11月27日、華字紙・中文導報(電子版)はこのほど、「アジア各国との賃金格差が縮小し、日本の魅力が低下している」とする記事を掲載した。
記事はまず、「日本の民間シンクタンクの調べによると、日本とアジア各国の賃金格差が近年、急速に縮んでいることが明らかになった。この状況が続けば、日本の外国人労働者の受け入れに大きな障害になるとの見方が出ている」と伝えた。
その上で記事は、東京新聞が22日付の記事で、21日から実質審議が開始された外国人労働者の受け入れ拡大を目指す入管難民法などの改正案について、「政府や経済界は外国人労働者が『呼べば来る』ことを前提にしているが、賃金格差が縮小する中、『安い労働力』として外国人に依存するモデルだけでは早晩行き詰まりそうだ」と伝えたことを紹介した。
東京新聞が第一生命経済研究所の試算として伝えたところによると、日本と中国との賃金格差は2005年は14.4倍だったが16年には3.9倍にまで縮小。さらに22年には2.7倍にまで縮小する推計だ。これは日本の最低賃金がほとんど増えない一方で、中国は経済成長に伴い賃金が上昇しているためだという。同研究所の関係者によると、「中国人にとって既に『日本に来れば稼げる』という状況ではなくなっている」そうで、「技能実習生などは渡航費用や語学などの研修費用を負担して来日するため、これらの費用を引くと、現状程度の格差では手取りが少なく割に合わなくなりつつある」という。
ベトナムやネパールと日本との賃金格差は16年にそれぞれ23.5倍、14.1倍と依然大きいが、今後は急速に縮まり22年にはベトナムとは12・5倍に、ネパールとは7.6倍にまで縮小する推計だという。
こうした変化は来日する外国人労働者の出身の内訳にも表れており、厚生労働省の調査によると、12~16年の間にベトナムは6倍以上の増加、ネパールも6倍に迫る増加となっているのに対し、中国は16%の増加にとどまり、増加ペースにブレーキがかかりつつあるという。
西日本で縫製工場を営む男性経営者は、「20年前から中国人の労働者を雇用してきたが最近日本人に切り替えた」とし、「こちらの提示した金額と、中国の人たちの希望金額が合わず、募集をかけても来なくなった」と話しているという。
働き手を求めているのは日本だけではなく、外国人技能実習生受け入れ機関の関係者は「韓国や台湾の企業もベトナム人の労働者を求めており、これらの国と獲得競争が始まっている」と証言しているという。
記事は、こうした東京新聞の報道を紹介した上で、「日本は17年10月時点の外国人労働者数が約128万人で過去最多を更新した。12年は約68万人だった。日本の全就業者数に占める外国人の依存度は12年秋の1.1%から1.7%に上昇した。労働条件が過酷な職業、特に廃棄物処理や警備などのサービス業、宿泊・飲食業、製造業などで顕著だ」と報じた。(翻訳・編集/柳川)
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