ゲノム編集で双子誕生か、実験への同意説明文書見つかる、「責任負わない」記述に批判の声―中国

Record China    2018年11月28日(水) 16時20分

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27日、中国広東省深セン市にある南方科技大学の賀建奎副教授がゲノム編集技術による双子誕生を主張した問題で、中国メディアの澎湃新聞は、賀副教授の実験室のホームページから、今回の実験に関する同意説明文書のテンプレートが見つかったと報じた。資料写真。

2018年11月27日、中国広東省深セン市にある南方科技大学の賀建奎(ハー・ジエンクイ)副教授がゲノム編集技術による双子誕生を主張した問題で、中国メディアの澎湃新聞は、賀副教授の実験室のホームページから、今回の実験に関する同意説明文書のテンプレートが見つかったと報じた。

報道によると、賀副教授らは26日、ゲノム編集技術を使い、エイズウイルス(HIV)に感染しないようヒトの受精卵を操作し、実際に双子の赤ちゃんが誕生したと主張する動画を公開した。これに対し、中国の科学者122人は同日、ウェイボーで、厳格な倫理や安全性の審査を経ていない人体のゲノム編集の試みに断固反対するとの共同声明を出した。

南方科技大学も同日、この問題についてホームページを通じて声明を発表し、今回の実験について「大学への報告がなかった」「学術上の倫理と規範に著しく反する」との見解を示し、調査委員会を設置して事実関係を調査する方針を明らかにした。

澎湃新聞によると、同意説明書には、プログラムの責任者として「賀建奎」、プログラムの資金源として「南方科技大学」、プログラムの主な目標として「HIV-1ウイルスに対する免疫を持つ乳児を産出すること」と記されている。さらに、父親がHIV感染者であるため母子にも感染する危険性があること、奇形や遺伝性の病気などが現れる危険性があること、それらは「現在の医学科学や技術におけるリスク責任を超えたものである」ため、プログラムチームはそうしたリスクが発生した場合に責任を追わないことなどにも言及しているという。

この記事のコメント欄や、この話題を伝えたウェイボー(微博)の投稿のコメント欄には、「功名心にはやり一線を越えてしまったようだ」「自ら結果に責任を負えないとしながら行ってしまうとは、狂っているとしか言いようがない」「人体実験そのもの」などと批判的な声が多く書き込まれている。

また「資金源に大学の名前がある。大学も実験を知っていたのではないか?」と疑う声もあった。(翻訳・編集/柳川)

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