広州モーターショー、日本車の突破口となるか―中国

Record China    2012年11月25日(日) 4時1分

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23日、広州モーターショーはこれまで日系合弁会社の本拠地とされてきた。日本ブランドはさまざまな手段を講じ、モーターショー効果により華南地区、中国市場全体のシェア拡大を目指す。写真は同モーターショーの一汽トヨタのブース。

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2012年11月23日、日本自動車メーカーは一汽集団、東風汽車、広州汽車、長安汽車などの中国自動車メーカーと合弁関係を結んでいる。広東省は日系合弁会社の大本営であり、ここに陣を張る東風日産、広汽ホンダ、広汽トヨタは中国自動車市場で高いシェアを占めている。地理的なメリットにより、広州モーターショーはこれまで日系合弁会社の本拠地とされてきた。開催地としての優勢を占める日本ブランドはさまざまな手段を講じ、モーターショー効果により華南地区、中国市場全体のシェア拡大を目指す。中華工商時報が伝えた。

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これまで、広東省に陣を張る日系合弁企業は理想的な業績を維持してきた。「日系三強」と称されたティアナ、アコード、カムリは長期間にわたり、B級細分化市場のトップシェアを争ってきた。ハイランダー、キャシュカイ、シルフィ、サニー、リヴィナ、フィットなどもまた、高い販売実績を誇っていた。日本車全体を見ると、日本車は華南市場で類まれな業績を記録すると同時に、中国自動車市場全体でも高いシェアを占めた。これは各社の商品やマーケティングによるもので、広州モーターショーのPRもその一助となった。

しかし、このような「幸福な生活」は今年の「販売半減」で終了した。尖閣問題により、8月より中国人の日本製品不買の導火線に火がつけられた。日本車は一部地域で再起不能となり、販売台数も激減した。統計データによると、日本車の8月の中国販売台数は前年同期比2%減となり、このうちトヨタは15%減となった。10月も販売減の流れが続き、日本車全体の中国販売台数は前月比38.22%減、前年同月比59.41%減の9万8900台のみとなり、市場シェアも前年同月から12.34ポイント低下した。さまざまな要素による影響を受け、日本車は中国市場ですでに袋小路に陥っている。

日本車の直面する不利な情勢のためか、日本車が広州モーターショーの展示規模を縮小する、集団欠席するといった噂が伝わっていたが、これは憶測に過ぎなかった。トヨタは今年の広州モーターショーで、合弁会社の一汽トヨタ、広汽トヨタ、レクサスブランドから、コンセプトカー、国産車、輸入車の計46車種を出展する。トヨタの展示ブースの面積は約4500平方メートルに達し、同社の広州モーターショーにおける過去最大の展示ブースとなる。

広州モーターショー組織委員会の関係者もまた、「ホンダ、日産、三菱、マツダ、スバル、スズキなどの日本ブランドが参加し、昨年と同等の展示規模を維持する。各社はそれぞれのコア技術と最新の成果を展示する」と表明した。日本ブランドが依然として強気の姿勢で、広州モーターショーを主戦場としていることが分かる。

日本自動車メーカーと中国の合弁会社は、現在の窮地から早期脱却し、広州モーターショーという今年最後の機会を利用し、巻き返しを図る構えを見せている。

しかしながら、日本車の「春」はまだ遠い。中国新聞社はこのほど、「日本車が市場シェアを回復するか?」をテーマとする調査を実施した。このうち44.5%の回答者は、日中関係の緊張緩和に伴い、日本車が徐々に販売を回復するとした。一方で55.5%の回答者は、日本車の中国でのイメージが損なわれ、またさまざまな懸念から購入を控える人が増加し、市場シェアが回復することはないとした。

同調査結果は日本車が広州モーターショーにより袋小路を脱することができないことを示している。当然ながら、日本車が苦境を脱するための道がまったく残されていないわけではない。ネットユーザーが調査で示した民意をまとめると、日本車の販売回復はまず、日中関係の修復にかかっている。日本自動車工業会会長、トヨタ自動車社長の豊田章男氏はこの点についてすでに意識しているようだ。報道によると、豊田社長はこのほど開かれた記者会見で、日本の尖閣国有化による日中関係の悪化について、「各自動車メーカーにとって(中国での販売は)依然として深刻だ。日本の新政権が中国との以前の友好関係を回復させることに期待する」と語った。

豊田社長の希望を実行に移すのは困難だ。自動車メーカーは政府の決定に対する影響力を持たず、日中関係修復に対する実質的な能力も持たないからだ。しかし、自動車メーカーはブランドや商品の面から取り組むことができる。日本車が誇る優位が他社によって覆され、中国市場で独特の魅力を持たなくなったとされる中、日系各社の当面の急務はモーターショーでの宣伝でもなく、市場でのPRでもない。それは技術投資の拡大による商品の競争力の強化、ブランドイメージの再構築であり、これにより市場における自信を真の意味で取り戻すことが可能となる。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/TF)

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