中国の「今年の流行語」トップ10、「錦鯉」や「仏系」がランクインする意味は?―中国メディア

Record China    2018年12月6日(木) 20時30分

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4日、中国新聞網は、今年の中国の「流行語トップ10」について、上海の語学雑誌「咬文嚼字」編集長へ取材した記事を掲載した。写真はニシキゴイ。

2018年12月4日、中国新聞網は、3日付で上海の語学雑誌「咬文嚼字」が発表した中国の「流行語トップ10」について同紙の黄安靖(フアン・アンジン)編集長へ取材した記事を掲載した。

今年の中国の流行語トップ10には「命運共同体(運命共同体)」、「錦鯉(強運の持ち主)」、「店小二(給仕)」、「教科書式(マニュアル通り)」、「官宣(公式発表)」、「確認過眼神(一目見て分かった)」、「退群(グループ退会)」、「仏系(仏のように物事に拘泥しないこと)」、「巨嬰(巨大児)」、「杠精(へそ曲がり)」が選ばれた。

記事はまず、今回の流行語の特徴について「去年の『打call(コール)』のようなセンセーショナルなものが減り、『普通のことば』や『マイナーなことば』が目立つ」理由について黄編集長の見解を紹介。黄編集長は「数年前までは中国版ツイッター・微博(ウェイボー)を通じて個人が大衆向けに発言し、言語のセンスが発揮されていた。近年はSNSのグループチャット機能を使い、仲の良い人同士の輪の中での発言が主流になりつつある。発言の対象は直接的または間接的な知り合いなのでネットユーザーは『慎重な』ワードを選ぶ傾向がある」とコメントしたという。

記事はまたトップ10を選定する際の基準として、黄編集長が「リアルな現代社会を映す鏡であり、民意を反映し、健全な社会的価値観を広められるかという点を重視している」と話したことを紹介。例えば、「店小二(給仕)」は改革が社会に浸透する中で、政府やサービス業のトップのやり方が社会で「共感された」とした。「退群(グループ退会)」は元々、SNSのグループから抜ける時に使われる言葉だが、米国の「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」や「パリ協定」からの離脱表明などもっと大きなグループからの退会、という意味で使われるようになった。

ランクインしている「錦鯉」は、今年中国で「縁起物」として人気となり、ここ一番の勝負の時にニシキゴイの画像をスマートフォンの待ち受け画面にする若者が増えた。記事によれば、黄編集長は「『錦鯉』のランクインは新しい時代を生きる人々の『美しい生活』へのあこがれを代表している」と話したという。

また「仏系」は中国でよく「仏系青年」として使われるが、この由来は日本の「仏男子(ブッダンシ)」。仏男子は、外見や性格は普通なのに、仏(ブッダ)並みにガツガツ感を持たないのが特徴。日本では草食男子より生活と仕事のバランスが取れているという定義だが、中国では日本の草食系男子に近いイメージだ。

黄編集長は、トップ10の選考過程について、「今年は初期選考時に100近いワードが集められ、そこから15に絞られた。最後に外部専門家とメディアに意見を求め、この10ワードが選考された」とコメントしたという。(翻訳・編集/和田)

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