EU・米国・韓国製シリコン、遡及課税調査を実施―中国

Record China    2012年11月29日(木) 9時2分

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26日、中国商務部(商務省)は、EU・米国・韓国製のソーラーグレードシリコンに対し、「遡及課税」調査を同日から実施すると発表した。写真は江蘇省の住宅に設置されているソーラーパネル。

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2012年11月26日、中国商務部(商務省)は、EU・米国・韓国製のソーラーグレードシリコンに対し、「遡及課税」調査を同日から実施すると発表した。ソーラーグレードシリコンは、太陽電池製品の川上原材料だ。中国商務部はこれまで、EU・米国・韓国の同製品に対して、反ダンピング・反補助金調査を実施していた。新京報が伝えた。

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同部は今年下半期、EU・米国・韓国製のソーラーグレードシリコンに対して、反ダンピング・反補助金調査の実施を発表。EU・米国・韓国製の同製品に対する反ダンピング課税について、遡及課税調査を今月26日から実施することを決定していた。

中国の経済紙「21世紀経済報道」はこのほど、調査申請を行った中国企業の役員の言葉を引用し、「中国商務部が今年7月20日に調査を開始したが、調査開始から仮決定まで3カ月の調査期間がある。7〜9月の輸入多結晶シリコンが高い増加率を維持し、過去最高の輸入額を記録したことから、同3カ月の調査による空白期間を穴埋めするため、中国商務部に対して遡及課税の調査を申請した」と伝えた。

中国のEU・米国・韓国製多結晶シリコンに対する反ダンピング・反補助金調査により、高額の関税がかけられることになった場合、中国国内の多結晶シリコン企業が利益を受ける。しかし、川下企業は海外の割安の商品を調達できなくなる可能性があるため、業界内では同措置に対して異なる反応が見られる。

全産業チェーンをカバーする太陽電池メーカーの英利新能源有限公司と尚徳太陽能電力有限公司(サンテックパワー)は、「太陽電池産業チェーンのいかなる部分に対しても、人為的な貿易障壁の設置を支持しない」と表明した。また、英利新能源有限公司は、「これらの障壁は、世界太陽電池産業の発展と国際協力を妨害し、世界の排出削減目標の実現に悪影響をもたらす」と指摘した。

資料によると、中国の約50%の多結晶シリコンは海外から輸入されており、これを国内で加工し、そのうち90%の太陽電池を欧米諸国に再輸出している。中国産太陽電池は欧米向けに低価格で販売されており、反ダンピング・反補助金調査の対象となっている。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山)

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