2018年12月11日、韓国メディア・毎日経済は、韓国で大ベストセラーとなったチョ・ナムジュの小説「82年生まれ、キム・ジヨン」の邦訳版が、アマゾンジャパンの「アジア文学部門」でベストセラー1位になるなど「日本で大人気となっている」と報じた。

記事によると、同作品は日本での刊行からわずか2日でベストセラー1位を記録。これを受け、日本語版権を持つ筑摩書房は初版4000部に続き、3000部の増刷を決定したという。韓国版の出版社、ミヌム社の関係者は「女性と男性の問題を本格的に提起した作品なので、日本人からの共感も得られたようだ」と話している。

「82年生まれ、キム・ジヨン」は韓国で2016年10月に刊行された。女性の人生に潜む困難や差別を淡々と描き、社会現象を巻き起こす異例の大ベストセラーとなった。現在は英国、フランスなど16カ国での翻訳が決まっている状態で、台湾ではすでに今年、電子書籍配信サイト「Readmoo」で1位になったという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「韓国の男だけがこの作品を認めていない（笑）」「自分は男なのでよく分からないから、母親に読むよう薦めた。全部本当のことだと言ってたよ」などのコメントのほかに、「日本は韓国より性差別がひどい」「me too運動も広がらない国だからね」「日本は女性の人権をどうにかした方がいい。先進国であそこまで女性の地位が低いのも珍しい。この本が契機になることを願う」などという意見も寄せられている。（翻訳・編集/麻江）