南シナ海問題、中国の船舶臨検計画にフィリピンが反発=日本の轍を踏みたくないベトナム―中国メディア

Record China    2012年12月4日(火) 7時3分

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3日、来年から、中国海南省で南シナ海に不法侵入した船舶に対し臨検を行う条例が施行されることが明らかになり、周辺諸国が反発を見せている。写真はスプラトリー諸島(中国名:南沙群島)。

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2012年12月3日、来年から、中国海南省で南シナ海に不法侵入した船舶に対し臨検を行う条例が施行されることが明らかになり、周辺諸国が反発を見せている。フィリピンは「国際法違反である」と主張、ベトナムも中国に対し、経済制裁の発動は控えるよう呼びかけている。環球網が伝えた。

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12月1日、フィリピンは中国が制定を予定している南シナ海への「不法侵入」船舶に対する臨検計画について反対を表明した。フィリピン外務省は中国側に説明を求めるとともに、「国連海洋法条約をはじめとする国際法に反しており、国際社会全体に対する直接的脅威である」との声明を出した。

米国務省のヌランド報道官も、南シナ海における挑発行為や一方的行動は避けるべきであるとの考え方を中国側に伝えたと述べた。

11月30日、中国外交部の定例記者会見で、洪磊(ホン・レイ)報道官は条例について「中国は国際法、国内法に基づき海洋を管理しており、領土主権と権益を守るという立場は明確で一貫したものである。同時に、中国は友好的協議によって隣国との紛争を解決するよう尽力している。国際法に基づき、南シナ海では各国の航行の自由が保障され、現在この点について問題は存在しない」と述べた。

インターナショナル・クライシス・グループ(ICG)のクレイン・アールブラント中国・北東アジア主任は、英誌フィナンシャル・タイムズに対し、「中国の臨検計画は戦略全体の一部であり、法と経済によって主権を守ろうとの意図がある」とコメントした。

また、領土紛争によって日本の対中輸出が大きく減少したことから、ベトナムは先日、中国に経済制裁による南シナ海問題の解決は避けるよう呼びかけた。

米通信社ブルームバーグは、中国は日本、韓国等にとって最大の輸出市場となっており、中国に「潜在的優位性」があると分析している。2011年に中国はベトナムにとって最大の貿易相手国となり、昨年の貿易額は360億ドル(約2兆9700億円)に上る。ベトナムの政府関係者は、12月12日に他のASEAN加盟国の政府関係者と会談し、中国との紛争の解決について話し合いを行う予定だ。

中国の隣国がすべて憂慮を見せているわけではない、インドのクルシード外相は「経済力が国民に有利な条件を実現するのに用いられなければ、他にどういう使い道があるのか」と、違法な手段に訴えない限り、中国が経済力でアジアにおける目標を実現することは受け入れられるものだとの見方を示した。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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