中国のアキレス腱は教育システム、テスト重視で利己主義に拍車―米誌

Record China    2012年12月5日(水) 0時39分

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1日、暗記式・詰め込み式の教育システムを改善しなければ、中国は世界で存在価値を高めることができないと米誌が指摘した。写真は山東省の小学校。

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2012年12月1日、米誌フォーブス(電子版)は「中国のアキレス腱は教育システム」と題した記事を掲載し、暗記式・詰め込み式の教育システムを改善しなければ、中国は世界で存在価値を高めることができないだろうと説いた。3日付で環球時報が伝えた。

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中国の教育システムの重要な役割は子供の独立した思考能力を養うことではない。暗記とテストを重視し、個人の自由な発想を奨励しない中国式教育システムが、ネット上で童話「シンデレラ」を基にしたエピソードで盛り上がっている。

ある学生がシンデレラのストーリーについて教師に質問した。「なぜガラスの靴だけが魔法が解けずにそのまま残ったのですか?」。教師は面倒くさそうに「そこはテストに出ません。細かいことにこだわって気を散らさないで」と答えた。

こうした中国の教育システムが、中国が米国を追い抜くために役立っているとは考えにくい。例え中国では優秀な学生であっても、海外の批判精神を持った学生たちとは比較にならないだろう。ある中国人の母親は子供を中国の公立校から私立のインターナショナルスクールへ転校させた理由を「私立学校が強調しているのは、何を学ぶかではなく、いかに学ぶかだ」と話した。

大学入試制度が厳しい環境を生み出し、反復したテストの実施や大量の暗記などが学生をテストの点さえ取ればいいという狭い考えに追いやっていく。こうした状況が中国社会全体の利己主義に拍車をかけ、家庭の利益以外を無視するような価値観を生み出している。

中国はますます豊かになっているが、一方で海外留学を目指す学生が急増しており、中国経済に大きな影響を与えている。高額な留学費用と移民のための投資は、本来ならば中国国内で消費され、内需を押し上げるべきものだったからである。さらに、こうした海外留学生の中には、卒業後に中国へ戻らずそのまま海外で進学・就職する学生も多く、人材の流出も深刻だ。中国政府は現行の教育システムの問題に気づかねばならない。(翻訳・編集/HA)

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