Record China 2019年2月1日(金) 12時50分
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米中貿易戦争でトランプ政権が攻勢をさらに強め、米国の対イラン制裁をくぐり抜けようとしたなどとして、中国の通信機器最大手・華為技術の孟晩舟CFOらを起訴した。中国は取り下げを求めたが、反応は抑制気味だ。写真はファーウェイの広告。
中国に貿易戦争を仕掛けた米国のトランプ政権が攻勢をさらに強めた。米司法省は米国の対イラン制裁をくぐり抜けようとしたなどとして、中国の通信機器最大手・華為技術(ファーウェイ)と同社の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を起訴した。中国は取り下げを求めたが、反応は抑制気味だ。
孟CFOらの起訴発表は、1月30日に米ワシントンで行われた米中閣僚級協議の2日前だった。発表には現在の司法省トップのウィテカー長官代行のほか、ロス商務省長官、レイ米連邦捜査局(FBI)長官、ニールセン国家安全保障省長官が立ち会い、カナダで拘束されている孟CFO身柄引き渡しを求める方針も表明した。この種の発表に閣僚級が顔をそろえるのは異例という。
今後はカナダの裁判所が米国との犯罪人引き渡し条約に基づき、孟CFOの引き渡しを認めるかが焦点だが、トルドー加首相は26日、同国のマッカラム駐中国大使を米国への引き渡しに否定的な発言をしたとして、事実上解任。粛々と司法手続きに委ねる姿勢を示した。
中国国営の新華社通信によると、中国外交部の耿爽報道官は29日、起訴について「米国はこのところ、国の力を使って特定の中国企業を中傷し、打撃を加え、企業の正当かつ合法的な経営の息の根を止めようとしており、その背後には強い政治的な企てや翻弄(ほんろう)が潜んでいる」と非難。「われわれは米国がファーウェイを含む中国企業への理不尽な抑圧をやめ、中国企業を客観的かつ公正に扱うよう強く促している。われわれも中国企業の合法的で正当な権益を揺るぎなく守っていく」と強調した。
カナダに対しては「これ以上誤った道を進まないよう求める」と要求。「中国の厳正な立場を尊重し、孟晩舟氏を直ちに釈放し、その合法的かつ正当な権益を確実に保障するよう促し、米国のために火中の栗を拾わないよう求める」と訴えた。
昨年12月、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた米中首脳会談で、米側は貿易協議を90日以内と区切り、それまでは2000億ドル(約22兆円)分の中国製品への高関税を猶予した。その期限が目前に迫っており、ファーウェイ問題は米側が最も重視する知的財産保護と密接に絡む。
中国側は減速が目立つ国内経済を安定させるため、これ以上の対立激化は避けたいのが本音ともみられ、日本メディアは「強い言葉とは裏腹に批判のトーンは抑制気味」と報道。国内で反米世論に火が付くことを警戒してか「大手検索サイトで孟晩舟氏の名前が検索できなくなった」とも伝えている。(編集/日向)
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