中国人の米国式民主主義に対する好感度が急落している―米調査

Record China    2020年4月12日(日) 7時10分

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中国紙・環球時報は10日、米コンサルティング会社ユーラシア・グループがこのほど発表したグローバル世論調査の報告書を引用し、米国に対する中国の世論の変化などを紹介した。写真は米NY。

中国紙・環球時報は10日、地政学的リスク分析専門の米コンサルティング会社ユーラシア・グループがこのほど発表したグローバル世論調査の報告書を引用し、米国に対する中国の世論の変化などを紹介した。

この調査の実施は2019年に続き2回目で、今年は日本や中国、ロシア、ドイツなどの10カ国計5249人を対象に行われた。中国での調査は2019年10月と、2020年2月15日から3月3日の間に行われ、約730人が回答した。

報告書は、「昨年から今年にかけて、米国と米国政府、政治文化に対する見方に重大な変化があった。肯定的に見ている人の減少率が最も大きかったのは中国で、米国に対しては20%、米国の民主主義に対しては15%減少した。中国の回答者のうち半分は、米国の影響が世界をさらに悪化させると考えている」としており、「調査はまだ世界中で新型コロナウイルスが流行していなかった時期に行っており、トランプ政権の新型コロナウイルへの対応は来年の調査報告に影響を与える可能性がある」と強調しているという。

記事は、「中国の政治制度が今後20年で『大いに』または『少し』米国のようになることを望んでいる中国の回答者は28%で、昨年の53%を大きく下回った」と説明。米国の国際ニュースメディアのザ・ディプロマットは、「中国の回答者の米国に対する反感は大きくなっている」とし、「米国に反感を抱く人は28%となり、昨年の17%よりはるかに高くなった。当時(昨年)米国は香港のデモ参加者を声高に支持するとともに中国との貿易戦を続けていたにもかかわらずである」と指摘した。また、「米国に好感を持っている中国の回答者の割合も昨年の58%から39%に急減した」「米国の民主主義に好感を示した回答者の割合は、昨年は43%だったが、今年は28%にも満たなかった」と伝えた。

また記事は、「今年調査した10カ国の中で米国を最も否定的に見ているのはドイツの回答者で、半数近くが米国的な民主主義理念を好んでいない。日本の回答者のうち米国の民主主義理念を好んでいるのはわずか11%だった。インドの回答者の84%は米国的な民主主義に対して積極的で、10カ国の中では米国に対して最も満足している」と紹介した。

記事によると、同報告書は「米国の新型コロナウイルスへの対応は、米国の世界のリーダーという地位を守ることに対する人々の自信を低下させる可能性があり、中国に世界で重要な役割を担うチャンスを与えることになるかもしれない」と指摘。また、ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長がツイッター上でどの国が新型コロナウイルスに最もうまく対応しているかについてアンケートを取ったところ、回答した3万4000人のうち68%以上が中国を選び、米国を選んだユーザーは17%だったという。(翻訳・編集/毛利)

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